Subjugation

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年は明けたばかりと思っていたら、はやいもので既に2月に入りました。

改めて振り返れば、今年は昭和100年にあたり、戦後80年の節目にも当たります。

未だ「戦後」と言えるのは、「この80年間、戦争がなかった…」という意味で、いかにわが国が平和であったのかの象徴でもあり、いまなお「敗戦体制」が続いていることの証左でもあります。

私の言う「戦後体制」とは、この80年間続いてきた敗戦利得者による政治体制のことです。

戦争に負けると、大勢の人たちの命が奪われ、国土は焦土と化し、文化や伝統までもが破壊されるだけでは済まされず、戦勝国の庇護のもとに権力とカネを手に入れた売国奴とその末裔たちが敗戦利得者となって、その後の政治や社会を継続的に牛耳ることになります。

要するに、敗戦利得体制という属国体制が常態化するということです。

その敗戦利得者の第一勢力は、自民党です。

1994年、米国大手紙であるニューヨーク・タイムズが、次のように自民党に関する衝撃の事実を暴露したのは有名です。

「戦後、米国政府とCIAは、自民党に対する秘密工作を仕掛け、日本の政治家と接触しては、裏で数十億円(現在の日本円に換算)の金銭を提供していた…」と。

当時は「ホントかいな?」と思っていましたが、その後2006年に米国国務省が刊行した外交史料により、恐るべき真実が明らかになりました。

機密指定が解除された米国の公文書や元CIA職員の証言によれば、CIAは自民党の長期政権がはじまった1958年の衆議院選挙で選挙資金を提供し、その後のケネディ、ジョンソン、ニクソン政権下においても、自民党に対して莫大な資金を送っていたという。

のちに総理を務めることになる佐藤栄作もまた、米国様に対して金銭の提供をおねだりしていたのだとか。

それだけではありません。

CIAの元諜報員が「我々はすべての内閣機関に潜入していた」と証言しているように、彼らは日本政府の中枢まで入り込んで内部情報を入手しつつ、様々な工作を行ってきたわけです。

現に、米国政府やCIAの影響下にある自民党は、まるで首根っこを掴まれたかのように、日本弱体化の片棒を担いできました。

とりわけ、冷戦が終結して以降、すなわち1990年代以降の隷従ぶりは酷い。

例えば郵政民営化、派遣労働の解除、種子法の廃止、種苗法の改正、輸入食料の安全基準の緩和、水道民営化、移民の受け入れ、電力自由化、LGBT法案等々、これらは悉く米国様のご意向に拠るもので数え挙げればきりがない。

CIAの元諜報員は次のように発言したといいます。

「日本を本当に理解したければ、自民党の結成とCIAの関与の歴史を知らなければならない」と。

敗戦利得者による政治体制を終わらせないかぎり、わが国の属米主権体制は永遠に続くことになります。