昨日、フジテレビの『日曜報道 THE PRIME』という番組に、自民党の「新型コロナウイルスに関するワクチン対策PT」の座長である鴨下一郎氏が出演されていました。
鴨下氏はコロナワクチンの接種率を上げるために「全国の開業医に協力を求めるべきだ」という考えを明らかにし、例えば開業医10万軒にワクチンを配って1日に10人の接種をしてもらえば、それだけで1日に100万人の接種が可能だ、と言っていました。
しかしながら、取り扱いには細心の注意をはらわねばならないコロナワクチンを開業医10万軒に配布することの労力を考えたことがあるのでしょうか。
コロナワクチンの移送を、インフルエンザワクチンの移送と一緒にしないでほしい。
例えば、神奈川県でも県内の医療機関(対象となる約3,800箇所)に配るのにも大変な苦労しています。
そもそもスギヤマゲンの保冷(2〜8℃)ボックスでは、ファイザーのワクチンはもちろんのこと、モデルナのワクチンは移送できません。
まさかとは思いますが、10万軒の開業医に運搬するためにスギヤマゲンに追加注文したか、しかも随契で…
政府は、思いどおりに接種業務が進まないことから慌てて東京と大阪の2箇所に国営の集団接種会場を設けてモデルナのワクチンを接種できるようにするらしいのですが、だったら最初から人口の集中する首都圏(1都4県)、大阪圏、名古屋圏の大都市圏には複数の国営集団接種会場を設置していればよかったと思います。
経済規模の大きい地域での接種をより円滑化させることができれば、自粛経済に伴う悪影響を最小限に抑えることもできたのではないでしょうか。
とにもかくにも政府(自民党)のワクチン戦略は酷い。
一方、野党第一党の立憲民主党も酷い。
参議院の厚生労働委員会で「予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案」が審議されたとき、この党は反ワクチン派の参考人を招致していたくせに、国民のワクチンへの期待が高まった今になって「ワクチン対応が遅い」みたいな政権批判をしています。
与党も野党もすくいがたい。