兵庫県知事選挙で勝利した斎藤氏について、メディア各社は「SNSの勝利」と報道し、いかにも「SNSの力」のみを強調していますが、私は「SNSの勝利」というより、真実を報道しようとしない既存メディア(オールドメディア)への信頼が大いに揺らいでいることの結果だと思います。
真偽のほどは別として、とにかくあれだけの疑惑報道を煽られても勝利したのですから凄い。
一方、不倫問題が取り沙汰されている国民民主党の玉木代表についても同様で、これについても私には事の真偽はわかりかねますが、報道された直後に財務省のSNSに「財務省はここまでするのか」などの批判コメントがつくようになり、玉木代表本人へは応援のコメントが寄せられているという。
一昔前では考えられなかったことです。
以前なら、そもそも減税を唱える政党がここまで躍進することはなかったでしょうし、今回のようなスキャンダルがでた瞬間に、玉木代表もろとも国民民主党の主張する減税政策などいとも簡単に潰されていたことでしょう。
ここに世論の変化を感じます。
その点、米国での初期のころのトランプ現象と似たところがあります。
2016年の大統領選挙においてもトランプ氏は、あらゆる既存メディアを敵にして大統領選を勝ち抜きました。
ただ、斎藤県知事の方は新たな民意を盾にして議会と対決できる局面に入りますが、玉木代表の方はまだまだ厳しい報道を乗り越えねばならなそうです。
なにしろ12月の税制大綱にむけ、国民民主党が主張する積極財政政策を何としてでもぶち壊したい財務省も必死です。
ご承知のとおり、国民民主党が主張している「103万円の壁」の引き上げや「トリガー条項」の凍結解除は減税政策(財政支出の拡大政策)です。
ある財務省幹部は「減税など死んでも飲めない」と豪語しているそうですが、玉木代表としても、このスキャンダル報道を乗り越え支持者からの免責を受けるため、公約を厳守して自公と妥協することが一切できなくなっているとも言えるでしょう。
もしも妥協すれば、主導権は徐々に財務省ら緊縮財政派に移り、やがて自公が立憲民主党あたりと野合して新たなステルス増税路線を打ち立ててくるかもしれません。
世論は変わりつつあるといっても、まだまだ「税は財源」「国債発行は将来世代へのツケ」「政府支出は無駄」と誤解している人たちは多い。
いずれにしても、財務省様には逆らえぬ既存メディアは財務省が垂れ流す「財政破綻プロパガンダ」や「金利ある世界」を報道してくることには変わりがなく、それに対して私たち日本国民は少しでも正しい知識を身に着けて抗っていくしかない。