本日から特別国会です。
義務教育課程のおさらいですが、特別国会は総選挙後に召集される国会のことです。
特別会などとも呼ばれますが、今日はまず衆議院において議長、副議長、各常任委員会の委員長などを決め、議院の構成を決めます。
また、召集とともに内閣が総辞職しますので、両院において内閣総理大臣の指名が行われます。
特別会の場合、会期についてはそのつど国会で決められ、延長は2回まで可能です。
今回の会期は4日間で、おそらく延長はないでしょう。
注目される首班指名では、むろん石破茂さんが指名され、第2次石破内閣が発足することになりますが、ご承知のとおり衆議院の議席が過半数に満たない少数与党として発足する見通しです。
すなわち今後、与党だけでは予算や法案を決められない状況が続きますので、政局は常に不安定化することになります。
能登半島の復興費用などを含む補正予算を通した後、早々に石破内閣は総辞職するのでは、という報道もすでに出ています。
ただ、新たな内閣を発足させるにしても、自民党が野党のいずれかの党首を首班にしないかぎり少数与党状態は変わらないでしょう。
とりわけ、国民民主党の玉木代表は「閣内には入らずに政策ごとに協力していく」という戦略に出ているのは実に賢明な判断だと思います。
自社さ(自民党、社会党、新党さきがけ)政権のような連立政権を組んでしまうと、国民民主党があの時の新党さきがけのように衰退していく可能性が大だと私も思います。
そもそも、自公と国民民主党とではあまりにも財政観が違いすぎますので、自民党に対して政策ごとに是々非々で臨んでいった方が賢明です。
近々、国民民主党と自民党との間で「103万円の壁」の引き上げなど含めた税制改正について議論する初会合が開かれるらしいのですが、自民党税制調査会長の宮沢会長も「我々だけでは法律が成立しない状況になった。予断を持たずに意見交換をしないといけない」と発言されています。
いずれにしても今後の自民党は、積極財政を主張する国民民主党と、緊縮財政を省是とする財務省との間で板挟み状態となっていくことは必至です。
もしかすると、財務省は今、国民民主党のスキャンダルとなるネタを必死に探しているかもしれない。