きのう(7月18日)、川崎市議会の環境委員会において港湾局から所管事務の報告がありました。
因みに、川崎市議会では例え閉会中であっても、各常任委員会が常に開催されています。
報告内容は、川崎港の海面清掃事業に使用している清掃船2隻(つばき、第一清港丸)の老朽化に伴い、「環境に配慮した電気推進船に更新する…」というものです。
つばきは建造後39年が、第一清港丸は建造後60年が経っているという。
そこで、それぞれの後継船を「電気推進船」にするとのこと。
更新される2隻はともに、リチウム電池を電源とし、推進電動機(モーター)で航行するものです。
当局の説明によれば、「(電気推進船は)環境に優しい…」とのことですが、果たしてどうか。
まず、昨日の質疑でも明らかになったように、必要とする電力は、それまでの燃料であった軽油に比べ約3倍のコストがかかります。
「確かにカネはかかるけど環境にいいんだ…」と言いたいのでしょうが、電気推進船はCO2を排出しなくとも、電気をつくるのにどれだけのCO2を排出することになるのか。
ただでさえ原発を止めている我が国は火力発電に依存しています。
それに、太陽光パネルによる発電など代替電力になどならないことは、今さら言うまでもありません。
この話は、EV(電気自動車)の普及と同じです。
もしも日本で全ての自動車をEVにする場合、原発はあと5基、火力発電はあと10基必要だと言われています。
「EVは環境に優しい…」というように、これまで私たちは洗脳されてきましたが…
EVは排気ガスを出さない、そこだけを見ていてはいけません。
環境に悪いのは、ガソリンエンジンよりも、むしろ電気バッテリーのほうです。
そもそも、バッテリーそのものを造るのにも相当のエネルギーを必要としますし、処分するにもまた難しい問題が生じます。
しかも、バッテリーの劣化速度は、エンジン車のそれ以上です。
ぜひ、YouTubeで「EVの墓場」と検索してみてください。
その悲惨さがよくわかります。
加えて、バッテリーは熱にも弱く、寒さにも弱い。
EVにはエンジンがないもののバッテリーはエンジン以上に重いため、車体重量はエンジン車以上です。
要するに、こんなEVをどうして普及せねばならぬのか意味がわからないのでございます。
SDGsの名のもとにEV普及が進められているのは、ひとえに「トヨタつぶし」が目的なのでしょう。
そうとしか思えません。
トヨタのハイブリッド車こそ、もっとも環境に優しく低コストなスマート自動車です。
川崎市の港湾局は老朽化した清掃船2隻を同時に「電気推進船」に更新するとのことですが、まだ技術的にも環境的にもどうなるかわからぬ以上、まずは建造後60年を経ている第一清港丸のみを電気推進船とし、しばし様子をみるべきだったと思います。