補選惨敗!

補選惨敗!

岸田首相の首相在職日数は本日で939日目となります。

ちなみに、前の菅義偉首相の在職日数は384日でした。

ご承知のとおり、岸田内閣は総選挙の結果を経て誕生した内閣ではなく、菅内閣の総辞職に伴って自民党政権の延長線上で組閣されました。

今後岸田首相は、内閣支持率も自民党支持率も共に下がりつづけるなか、9月の自民党総裁選挙と衆院解散総選挙の2つの山を越えねばならない。

補欠選挙とはいえ国政選挙の結果は岸田内閣及び今後の政局に大きな影響を及ぼすわけですが、きのう投開票された3つの衆院補選において自民党は事実上の全敗となりました。

東京15区と長崎3区では候補者すら擁立できず、保守王国と言われてきた島根1区においても立憲との一騎打ちで完敗。

そもそも島根1区については、これだけ財務省主導の緊縮財政が批判されているなかで、この期に及んで「財務官僚」を候補者にしているあたり、その政治センスが問われる。

少なくとも補選3連敗により自民党内では「岸田内閣の下で総選挙を戦うのは嫌だ…」という空気が支配的になることは必定です。

そうなると、9月の自民党総裁選で岸田さんが再選する可能性は極めて低い。

結果、大変に逆説的ですが、岸田さんとしては「なんとしてでも首相の座に居座り続けたい…」という執着から総裁選前に衆議院を解散せざるを得ないのではないでしょうか。

むろん惨敗覚悟で。

いわゆる、ヤケクソ解散です。

もしも9月までに解散しなければ、9月の総裁選で自民党は岸田さんを引きずり降ろし、次の衆院選を戦うための“新たな表紙”をつくることになるでしょう。

「選挙に勝つためには…」という政治力学から、ネオリベ進次郎や財務省の手下である小渕優子などの名前が総裁候補として挙がってくる可能性も否定できず。

残念ながら政治に無関心な有権者層ほど、この種の表紙変更に弱い。

結局、どんなに政権与党が政治的失点を重ねても、それに代わり得るに足る受け皿が野党に存在しないがゆえに、我が国の政治は本質的に何も変わらないのでございます。

敗戦利得者による戦後支配は、なお続く…