川崎市議会議員選挙が終わりました。
ご支援を賜りました皆様に心より感謝申し上げますとともに、票を投じて下さいました皆様の負託と期待に応えるべく全力を尽くす所存です。
なにとぞ、引き続きご教導を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
さて、今回の選挙戦でも繰り返し訴え続けてきたことですが、役所(行政)として最も重視しなければならないことは、財源を確保することではなく、市民(国民)が求める需要を充たすためのリソース(供給能力)を確保することです。
なんども言うように、何もない砂漠の真ん中で現金1億円を持っていても実に虚しいものです。
住むに家なく、着るに衣なく、飲むに水のない状態、つまりそれらを供給しくれる存在がなければ、おカネなどタダの紙切れ同然です。
例えばコロナ禍では、仮に新型コロナウイルスに感染しても、その治療費も入院費もすべて無料(公費負担)でした。
むろん、ワクチン接種料もタダ。
少なくとも「おカネがない…」などの経済的な理由で治療を受けられなかった日本国民は一人もいなかったはずです。
平素は「財政破綻がぁ〜」と言ってきた政府も、なんだかんだ言って国債を増発してそれなりに財源をつくりました。
因みに、それでも政府は財政破綻などしていません。
おカネには困らなかったものの、医療逼迫によって治療を受けられずに命を落とされた人たちがおられました。
治療を受けることができなかったのはおカネが無かったからではなく、そこに医療提供体制が無かったからです。
大切なのはおカネではなく、医療を提供する人材と技術、あるいは器材と施設がきちんと整備されているかどうかです。
医療分野以外でも同様です。
我が国では、1990年代からはじまった構造改革路線により行政(自治体)の役割は小さくされてきました。
しかしながら、行政の役割が小さいと、いざというとき国民を守ることはできません。
私たち人間は常に不確実な未来に向かって生きる宿命を負っている以上、行政が構築する制度やインフラに依存せざるを得ない。
そこに行政としての存在意義があるわけです。
近年、ますます不確実性は高まっています。
ゆえに行政は、平素から「有事」を想定した体制を整えておく必要があります。
いわば、恒久有事行政をつくらねばならない。