昨日、川崎市議会(決算審査特別委員会・総括質疑)で、質問に立ちました。
私はことし3月の議会で、市職員の特別休暇1号(コロナ休暇)の取得状況について調査するよう当局に要請しておりました。
コロナ休暇を取得する際、本来であれば医師の診断書、あるいは登園停止した保育園の通知などの書類を提出させるべきところだと思うのですが、それを省略できるとしたことから、職員のコロナ休暇取得事由が適切であったのかどうか、という疑義が生じておりました。
そうした疑義を払拭すべく、保育所の臨時休業、あるいは登園自粛の状況を確認し、休暇が正当なものであったのかの実態を調査するように要請していたわけです。
以下、昨日の総務企画局長の答弁を箇条書にします。
〇調査は、職員が1日単位で取得した特別休暇1号のうち、保育所等の臨時休園や登園禁止または登園自粛要請により、取得日数が30日以上となった職員の利用状況について行った
〇調査対象とした26人のうち、23人については、コロナ休暇の取得日において、子が保育所に登園をせず子の世話をしたことが確認できた
〇結果、3人については、コロナ休暇の取得日の一部において、子が保育所に登園しているのに休暇を取得したことを確認した
〇具体的には、特別休暇1号の取得日数と子が登園していた日数は、74日の職員は36日、35日の職員は5日、33日の職員は3日だった
〇この3人が所属する教育委員会において事情聴取を実施したところ、正当な事由が認めらない不正な取得であったことがわかった
「3人が所属する教育委員会…」とありますが、この3人は教職員です。
生徒がズル休みをするのはよく聞く話ですが、先生がズル休みをするのはあまり聞いたことがありません。
さて、不正な取得が確認されたとのことですが、なぜ当局は調査対象を「休暇取得日数が30日以上」にしたのかの疑問が残ります。
そこで私は、その理由について尋ねました。
すると総務企画局長から「30日以上取得した職員については、処分の対象となる可能性が高いから…」という答弁が返ってきました。
このような答弁で納得する議員がいたとしたら、そんな無能議員は要らない。
「30日以上は処分対象の可能性が高く、29日以下はその可能性が低い」などと、どうして言いきれるのか。
すかさず私は、その根拠について質問をしました。
答弁は「30日以上取得した職員については、処分の対象となる可能性が高いから…」と先程と同じ答弁が繰り返されました。
結局、根拠なんてないんです。
なので「調査対象を拡大してしまうと不正取得者が大勢でてしまうから30日以上を対象にした!?」と言われても仕方がない。
ここに川崎市役所の最も悪い体質があります。
全く根拠のないことについて、さも根拠があるかのように答弁してしまう。
過日、読売新聞で記事にもなった川崎市人事委員会の「虚偽公文書」事件も典型な例ですが、あのときも法的根拠などないにもかかわらず、まるで法的根拠があるかのように公文書を作文してしまったわけです。
それでいて、虚偽公文書を作文した職員の処分は「口頭注意」、それを許した管理職の処分も「口頭注意」でした。
勝手に根拠を捏造し、しかもその処分は極めて軽い。
私は、本市職員の不祥事が跡を絶たない最大の理由がここにあると考えています。
特別休暇1号(コロナ休暇)を取得した市職員は約1700人いますが、昨日の質疑の結果、これらすべてを対象に不正の有無を詳しく調査することになりました。
因みに、昨日の質疑の内容については、今朝の読売新聞(川崎版)、朝日新聞(横浜版)に掲載されています。