政府が4回目接種を検討

政府が4回目接種を検討

ご承知のとおり、政府は新型コロナワクチンの4回目接種を公費負担で実施する検討に入っています。

3回目の接種対象についても現在の18歳以上から引き下げ、12~17歳も早ければ4月から打てるようにするようです。

感染拡大のピークを越えたかにみえる第6波ですが、次なる流行への対処が急がれます。

ところで、3回目の接種について政府は「2回目から8ヶ月以上の間隔をあけて打て…」と、地方自治体に指導してきましたが、4回目については「6カ月以上の間隔をあけて…」と言うらしい。

薬事法でも、予防接種実施規則でも「接種間隔は6ヶ月以上」とされているのですから当然のことです。

ゆえに川崎市では、2月10日以降、年齢に関わらず接種間隔を「6ヶ月以上」に短縮して追加接種を実施しています。

にもかかわらず、なぜか政府は3回目の追加接種ついては「8ヶ月を原則」としてきたわけです。

「(そうしたのは)接種業務主体である自治体に配慮したため」と言い訳していますが、実にイイカゲンな話です。

因みに、政府は「3回目については接種券がなくても自治体の判断で接種しても構わない」と言っておりますが、川崎市ではあえて接種券の提出を求めています。

なぜなら、一定の間隔をおいて複数回の接種が実施されるワクチンであるがゆえに、接種券を求めずに接種すると「間違い接種」の可能性が高まってしまうからです。

むろん、接種状況を速やかに確認するためにワクチン接種記録システムへの登録や、医療機関等からの請求処理、予防接種台帳への記録などにおいても接種券の情報が必要です。

とはいえ、どうしても拠ん所ない事情で接種券を提出できない市民がいた場合には、国の示す例外的な取り扱いに基づいて柔軟に対応していますのでご安心を。

さて、パンデミックの終息が期待されつつも、その期待を裏切るようにして新型コロナウイルスは、アルファ、ベータ、ガンマ、デルタと変異を繰り返し、オミクロンに至ってはウイルスブリザード(世界がほぼ一斉に同時多発的に感染する現象)を引き起こしています。

そうしたなか「免疫回避能力を向上させる変異の脅威に対し、ワクチンで対応するには限界がある…」などと指摘している識者もおられます。

しかし素人ながら私は、この脅威はむしろワクチンへのアクセスの重要性を高めているような気がします。

なぜなら、ウイルスが無防備な集団に広がるなかで新たな突然変異を起こす可能性が高まるのであれば、危険な変異株の出現を抑え込む最善の方法はできるだけ多くの人々を感染から守ることにあると思うからです。

そのことを過日の川崎市議会(予算審査特別委員会)で質問したところ、当局も次のように答弁しています。

「オミクロン株に対する発症予防効果は、デルタ株と比較して低下するものの、追加接種によって効果の回復が報告されている」

なお、重症化による入院への予防効果は保たれることから、特に高齢者や基礎疾患のある方へのワクチン接種は重要なものであるとも答弁しています。

もちろん、ワクチン接種はパンデミック終息の特効薬ではありません。

引き続き、マスクの着用、3密を避ける行動、こまめな手洗い等々、基本的な感染対策の継続と合わせ、ワクチン接種による予防効果を高めていくことで、この未知の事態に対処していかねばならないと思います。