今日もまた昨日のブログの続きになります。
なんとしても病床を減らしたい国は、全国的な病床機能の再編を進めさせるために、各都道府県に『地域医療構想調整会議(以下、構想会議)』という法律に基づく協議機関を設けさせています。
むろん建前としては「地域の病院や有床診療所が担うべき病床機能に関する協議」とされていますが、現実は「いかに病床を減らし、いかに少ない病床を機能的に運用していくか」が議論されています。
それに、この構想会議の構成員の多くが、実は地域医療を担っている民間病院の医療従事者で占められていることの弊害が出ています。
例えば、今回のコロナ禍により、本市にある新百合ヶ丘総合病院という民間病院が、「三次救急」(救急センター)の新設を申請しているのですが、これを許可する権限は神奈川県知事にあります。
ところが、神奈川県の黒岩祐治知事は実に無責任なひとで、こともあろうことか地元の構想会議に三次救急が必要かどうかの決定を委ねてしまったのです。
結果、いわば同業者(商売敵)で構成されている構想会議としては、「新設は不要」という結論にいたってしまい、いまだ当該病院での三次救急新設の許可は下りていません。
法的には三次救急等の新設は申請主義で、地域市民に害を及ぼさない限り認めるのが筋なはずです。
それどころかコロナ禍の今、市民はこの三次救急施設ができるのを熱望しています。
これはコンビニの新設に例えると解りやすいかもしれません。
自分が経営するコンビニの近くに、新しいコンビニができればお客さんを取られてしまいます。
それと同じ理屈です。
地域医療のあり方を民間病院の従事者たちで構成されている協議体に任せるのはいかがなものでしょうか。
それに、経済の競争原則に投げ込まれた病院サイドとしても、病院経営を優先せざるを得ないことも事実です。
病院経営を競争原則に投げ込んでいる国の医療政策が間違っているのです。