今日から、高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種がはじまります。
ただ、我が国は国際的ワクチン争奪戦の負け組国家であることから、国内への入荷量が極めて限定的です。
ゆえに川崎市では、対象者にクーポン券(予約券)を一斉に送付することはせず、ワクチンの入荷量を見ながら徐々にクーポン券を送付する予定です。
仮にクーポン券だけが届いてもワクチン接種の予約がだいぶ先になってしまうならば、なかにはクーポン券を紛失されてしまう人が発生しないともかぎりません。
とはいえ、市民のなかには「他の自治体ではクーポン券が既に届いているのに、どうして川崎市は未だなのか?」という不安をお持ちの方々がおられると思います。
詳しいスケジュールについては市長自らが本市公式サイト(動画)で解説していますので、ぜひご覧頂きたいと思います。
さて、川崎市では、集団接種会場を主体とし、その補足手段として個別接種、あるいは高齢者施設などへ医師らが出向く巡回接種を行います。
ファイザー社のワクチンの場合、ファイザー社が指定した冷凍状態を維持しなければならないなど、その取扱に繊細さが求められることから本市はで管理を一元化しやすい「集団接種」を主体としています。
問題は、小分けしたワクチンを個別接種会場にどのような状態で移送するかです。
ファイザー社は「冷蔵(2〜8℃)状態での移送の場合、衝撃・振動を避けよ」と明確に述べています。
要するにファイザー社は「衝撃・振動を避けられないなら、冷蔵状態で移送しちゃダメ!」と言っているに等しい。
ゆえに川崎市は、ファイザー社が指定する冷凍(マイナス15℃以下)状態を維持して小分け移送します。
むろん、そのための冷凍ボックスも確保し、冷凍状態で移送できる輸送業者とも契約を結んでいます。
国(厚労省)が6億円の随意契約で購入し、各自治体に送りつけてきた「スギヤマゲン」の冷蔵(2〜8℃)ボックスは使えません。
一方、多くの自治体が、診療所などの個別接種と公共施設などでの集団接種を併用するらしい。
しかしながら「併用」といっても、多くの自治体が基本的には個別接種を軸とし、カバーできない部分を集団接種で補うという川崎市とは正反対のやり方のようです。
その典型が「練馬モデル」です。
あまりにもテレビや新聞がこの「練馬モデル」をもてはやすものだから、これを採用する自治体が増えたようです。
その練馬区は当初、スギヤマゲンの冷蔵(2〜8℃)ボックスで小分け移送しようとしていたらしいのですが、「ファイザー社がダメ!」と言っていることをようやく理解できたらしく、ちゃっかり急遽、冷凍での小分け移送に切り替えようとしているらしい。
ただ、今から冷凍ボックスを手配して間に合うかどうか…
間に合わなければ、「やっぱり、スギヤマゲンでいいや…」となってしまうのではないでしょうか。
さて、ワクチン接種を希望されている全国の皆様(川崎市民以外)、もしもあなたが個別接種会場での接種を希望されているのであれば、その会場までの「移送状態」を確認されることを推奨します。
もしも「冷凍状態(マイナス15℃以下)」でなく「冷蔵状態(2〜8℃)」で移送され衝撃と振動が加えられたワクチンであったのなら、そのワクチンはもはやファイザー社が品質保証したワクチンとは言えません。
それはおそらく、スギヤマゲンの衝撃・振動ワクチンです。