本日、4月28日は我が国の独立記念日です。
昭和27(1952)年の今日、前年9月8日に調印されたサンフランシスコ平和条約が発効し、およそ7年間にわたるGHQによる過酷な占領政策が終了しました。
考えてみれば翌日4月29日は昭和大帝のご生誕の日ですので、どうせなら発効日を1日ずらして4月29日にしてほしかった。
そうすれば国民の喜びも2倍3倍になったと思うのですが、米国がそれを許さなかったことは十分に考えられます。
それに昭和天皇ご自身がそれをお望みになられなかったのかもしれません。
さて、我が国は晴れて独立を回復したものの、7年間の占領政策によって綿密に組みこまれた「米国による日本支配システム」は69年を経た今もなお健在であり、未だ我が国はその病の中にあります。
GHQは日本が再び米国の脅威とならないように、いわゆる「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(戦争責任周知徹底プログラム)」に基づいて、新聞報道、ラジオ放送などを通じて「大東亜戦争が侵略戦争であったこと」を日本国民に徹底的に刷り込みました。
加えてGHQは、神道指令を発して日本人の精神を破壊するために教科書等から神道用語等を削除するように指示し、「大東亜戦争」「八紘一宇」などの用語の使用を禁じました。
例えば、島倉千代子の『東京だよおっ母さん』をNHKで放映する際には、絶対に2番を歌わせないという「放送コード」があります。
なるほど『東京だよおっ母さん』の歌詞の2番をみると、次のようにあります。
♬ やさしかった兄さんが田舎の話を聞きたいと
桜の下でさぞかし待つだろ おっ母さん
あれがあれが九段坂
逢ったら泣くでしょ兄さんも ♬
ここに出てくる九段坂の桜の木とは、靖國神社の桜の木です。
戦争で兄を失った女性がお母さんを靖國神社に連れていったわけですね。
むろん、GHQ的に「靖國神社」はNGワードです。
だからNHKはもちろん民法各社においても『東京だよおっ母さん』は1番と3番しか唄わせないわけです。
唄わせようものならGHQから睨まれて放送権を剥奪されることになります。
新聞もそう。
「大東亜戦争」などと記事で書こうものなら新聞発行に必要な紙もインクも入手することが困難になります。
GHQは検閲によって「大東亜戦争」を「太平洋戦争」と書き換えさせました。
これは単なる呼称変更ではなく、歴史事実の改ざんが目的でした。
即ち、米英蘭支による経済封鎖と軍事的威圧、あるいは日本人移民への排斥によって、あくまでも平和外交に徹していた日本が戦争せざる得ない状況に追い込まれていった史実を封殺するためのものです。
米国の執念は凄まじく、彼らは当時の日本が侵略国であったとする独自の「太平洋戦争」史観をつくりあげました。
我が国の教科書が未だあの戦争を「太平洋戦争」と呼称しているのはそのためです。
これらは事例の一部であり、占領政策は実に巧妙でした。
米国は憲法9条により日本を非武装化し、軍事的のも経済的にもコントロール下に置き続けるために設けられたことはよく知られているところですが、米国の念の入れようは執拗でした。
彼らは財政法にも日本弱体化システムを組み込みました。
憲法とともに財政法が制定されたのは占領期間中の昭和22年のことです。
財政法の第4条をみると「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない」とされ、さらに第5条において「すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない」となっています。
当該条文は制定当時と何ら変わっていません。
要するに、その年の税収でその年の歳出を賄え!
原則、借金はだめ!
実はこれがプライマリーバランス(基礎的財政収支)の法的根拠です。
この規定があるかぎり、不採算部門である安全保障分野(防衛、防災、疫病対策、社会福祉、金融危機対応、食料やエネルギー等の確保等々)への支出を増やすことができません。
もしも支出を拡大すれば、必ず他の何らかの予算を減らすか、もしくは増税するほかありません。
日本を再び米国の脅威にしないためのシステムが未だ機能し、我が国を危機に対応できない脆弱な国にしています。
69年前、法的には独立を回復している以上、現状を克服する責任は私たち日本国民にあります。