まだ4月だというのに、早くも台風2号が発生しました。
25日に温帯低気圧に変わったものの、統計史上、4月としては最も低い気圧を記録したという。
因みに、台風1号は2月18日に発生しています。
むろん台風は1年を通して発生するものですので、これをもって「異常気象だぁ」と騒ぎ立てるつもりなど毛頭ありませんが、統計的には4月の平均的な台風発生数は0.6個です。
かと思えば、コロナ禍にみまわれた昨年2020年は幸いにして我が国土には1つも台風は上陸しませんでした。
今年に入って既に二つの台風が発生した背景には、どうやら海面水温の上昇があるらしい。
とすれば、昨年とは異なり今年は相当なる覚悟が必要になります。
そもそも海面水温が上昇せずとも我が国の年間雨量は1,600ミリと地球平均の約2倍で、これが台風期と梅雨末期に集中するという特性があります。
しかも近年では強烈な豪雨の発生頻度が30年前の約2倍にもなっています。
とりわけ、1時間に100ミリという豪雨の発生頻度は、この30年ほどで1.6倍となり、これが80ミリとなると1.7倍となっています。
近年に発生している自然災害の凶暴化は顕著で、例えば…
2017年の九州北部豪雨の土砂・流木災害…
2018年西日本豪雨による河川氾濫…
2019年の台風15号の烈風災害、台風19号の広域にわたる河川堤防の決壊等々はまだ記憶に新しいところです。
加えて今年は新型コロナウイルスの感染問題があります。
報道によれば既に変異株が流行しはじめている始末で、水害等の災害発生時、例えば避難所での感染防止対策は大丈夫なのか、あるいは諸外国に比べ遅れているワクチン接種はどうなるのか等々の課題は山積です。
国民の多くは「行政が万全な対策をとってくれている」と思っているかもしれないが、平成の構造改革により地方自治体はどこもマンパワー不足、国をあげた緊縮財政によって防災インフラの多くがボロボロに脆弱化しています。
もはや、嫌な予感しかしない。