日米のインフレ格差

日米のインフレ格差

FRB(米国の中央銀行)が重視しいている物価指数でPCE(個人消費支出)指数というのがあります。

米国商務省の発表によれば、3月のPCE物価指数は前年同月比で2.3%上昇したとのことです。

2018年8月以来、米国ではPCE物価指数が低迷していましたが、今回の上昇は2年7カ月ぶりに高い伸びとなったわけです。

きのうのブログでも申し上げましたとおり、トランプ政権時代(2020年3〜12月)に発動された約400兆円規模の経済対策に加え、バイデン政権による約200兆円の経済対策が執行され、とりわけ現金給付によって個人所得が押し上げられたことの経済効果が大きいようです。

因みに、毎月の変動の激しい「食品」と「エネルギー」を除いた消費者物価指数である「コアコアCPI」をみても、3月は1.8%(前年同月比)上昇しています。

まさに、いずこやの首相が言う「もはやデフレとは言えない状況にある」ですね。

一方、我が国のインフレ率はどうか?

上のグラフのとおり、折れ線グラフは実に惨めな曲線を描いています。

政府支出の拡大により経済が好転している米国に対し、政府支出の抑制(PB黒字化)により経済をデフレ化させている日本は実に対象的です。

残念ながら我が国の為政者たちは、政府支出の拡大が需要(投資と消費)を引き上げ、民間レベルの投資をも促すことを理解できないらしい。

それどころか、この危機の直中にあってもなお国会で「昨今、財政の健全化が疎かになっている…」などと無知をさらけ出して質問しているノーテンキな某参議院議員がおられました。

どこの政党に属しているのかと思ったら、やっぱりあの政党でした。