看護師の確保は、我が国の医療行政における喫緊の課題です。
私が住む川崎市北部(多摩区、麻生区、宮前区、高津区)においても、住民一人あたりの看護師数が少ない。
そうしたなか川崎市は、これまで短大だった市立看護大学を4年制の大学に移行し、卒業された看護師さんに市内の医療機関に勤務して頂けるようにするなどして看護師確保策を図っています。
この市立看護大学については、私も令和4年3月の川崎市議会(予算審査特別委員会)で質問させて頂いておりますが、ことし3月、当大学は文部科学大臣宛に対し「大学院」設置の申請をしました。
その申請が、きのう許可されました。
誠にめでたいことです。
むろん、大学院が設置されることで多くの市民利益があります。
例えば大学院では、特定の分野において高度な専門性を習得したうえで看護職のリーダーとしての機能を担える専門看護師を養成するコース、あるいは医師の個別指示を受けずに一定の医療行為を行うことができる特定行為研修修了者を養成するコースなどが設置されますので、市内で医療サービスを受けることになる川崎市民にとっては実に朗報です。
因みに、いずれのコースも病院等に勤務する看護師が働きながら通えるものです。
しかも、この大学院は単に看護の資格を持っている人だけを対象としていません。
令和4年3月の予算審査特別委員会でも提案させて頂いたことですが、市内には健康や福祉に関する活動を行っている団体などがあるのですが、そうした社会人や一般住民の方々でも大学院生として学ぶことができる「社会人コース」も用意されます。
このことは、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援を目的とした「地域包括ケアシステム」にも沿うものです。
今回の許可によって当該大学の正式名称は「川崎市立看護大学大学院」となり、議会で質問させて頂いた者としても、また一市民としても実に喜ばしいこと尽くしなのですが、この慶事をぶち壊している男が一人だけいます。
その男とは、カラ出張をしておきながら、その処分に不服があるとして川崎市を相手取って訴訟を起こしている当該大学の元准教授です。
そんな裁判のために、大学業務に関わる費用と職員の労力がいたずらに費やされています。
むろん、大学や大学に通う生徒たちの名誉を著しく損なった罪はもっと大きい。