8月22日に発生した台風10号「サンサン」が九州に上陸し、その後は日本列島を縦断する見込みです。
私は台風情報については、いつも米軍(JTWC)の気象情報に注目しています。
米国海軍と米国空軍は共同でハワイ州真珠湾の海軍基地に「米軍合同台風警報センター(JTWC)」を設置して気象情報を世界に発信しており、非常に参考になります。
JTWCの最新(28日午前3時)情報によれば、今日の午後3時までの中心付近の最大風速は51メートル/秒とのこと。
明日29日の午後3時の時点でも依然として最大風速42メートル/秒を維持するようです。
その後、30日には進路を東に変え、9月1日の午前3時の台風の中心点は四国の沖合を示していますが、台風の動きが遅いため、西日本を中心に長時間にわたって大雨が続く恐れがあります。
大きな被害がでないことを祈るばかりです。
さて、昨晩(午前2時ごろ)は、神奈川県東部を震源とするマグニチュード4.1の地震もありました。
南海トラフ注意報が一旦は解除されているものの、やはり地震が来るたびにヒヤリとさせられます。
日本の国土面積は世界のわずか0.25%に過ぎませんが、マグニチュード4以上の地震の約10%が日本で発生しています。
マグニチュード6以上だと全世界の20%、さらに豪雨・豪雪災害も発生し、今回のように列島そのものが台風の通り道にもなります。
加えて、火山の噴火もあります。
日本列島は、まさに災害のデパートと言っていい。
やはり、とくに恐ろしいのは地震でしょうか。
もちろん地震そのものも怖いのですが、巨大地震が経済社会に与えるダメージは実に大きい。
例えば大震災が発生すると、まず道路網が毀損し、当然のことながら人や物の移動が不可能になります。
人も資材も運べないということは、すなわち「生産が行なえない…」ということです。
仮に生産できたとしても出荷することができない。
出荷不可能ということはサプライチェーンに影響を及ぼしますので、要するに地震が起きた場所ではない場所にある工場も止まるわけです。
このように「非生産」がどんどん拡大していけば、企業の収益は縮小し、国民の所得は減り消費が縮小します。
つまり、我が国のGDPが確実に激減するということです。
もしも津波が発生すれば生産施設が大規模な破壊を受けることになりますので、その被害はもっと甚大です。
さらに恐ろしいのはここからです。
GDPの壊滅的な縮小は、日本国による「自力復興」を不可能にします。
すると、必ず外国から「援助」や「支援」を名目にした介入が行われることになります。
因みに、関東大震災のときも米国は復旧支援を名目に東京に人を送り込み、後に決行されることになる「東京大空襲」遂行のための情報収集をしていました。
情報収集だけで終わればいいのですが、我が国を仮想敵国とする外国勢力による介入はもっとえげつない結果をもたらすことになるでしょう。
そうならぬように、国土の強靭化が求められてきたのですが…