憲法論議

憲法論議

現在開会中の国会(第213回通常国会)もあと10日で閉会します。

むろん、延長がなければ。

今国会においても、衆参両院で憲法審査会が開かれました。

去る6月6日にも、ことし9回目となる憲法審査会が開催され、大規模災害など緊急事態での国会の機能維持や、憲法改正の手続きを定めた国民投票法などをめぐり各党の意見が交わされています。

自民党は大規模災害など緊急事態に対応するための条文案の作成に入るよう提案したらしいのですが、憲法改正に後ろ向きな野党はむろん乗り気でないようです。

ただ、私はこの憲法審査会については何の期待もしていません。

なぜなら、護憲は言うに及ばず、いかなる改正であろうとも、現行憲法(占領憲法)の規定に則って改正することは、それ即ちマッカーサーがつくった憲法にレジテマシーを与えることになるからです。

日本国民としてこれ以上の屈辱はありませんし、屈辱の前に、占領憲法に日本国民自らが法的なお墨付きを与えること自体、国の歴史と未来を歪める行為です。

国会議員たちはなぜそれに気づかないのか。

結論から言えば、占領下にGHQ主導によって制定された憲法や皇室典範は、大日本帝國憲法(明治憲法)第75条の解釈からして無効のはずです。

国会という公の場で、占領憲法と占領典範の効力論争をできないのは独立国とは言えない証です。

できない、というよりも、する能力がないのでしょう。

占領下の憲法について「改憲だぁ〜」とか、「護憲だぁ〜」とか騒ぐのは、マッカーサーの掌の上での茶番であり、野合による従米路線そのものです。

私は、この「野合従米」と闘わねばならないと思っています。

「占領憲法が無効である…」と言うことが刺激的であると批判する人たちがいますが、昨今ではGHQの占領政策を否定する人たちも増えています。

無効は刺激的であり、否定は刺激的でないというのは辻褄が合いません。

GHQの占領政策を否定するのであれば、当然のことながら占領憲法と占領典範を否定すべきです。

2012年4月、当時、東京都知事であられた石原慎太郎さんがワシントンDCで「東京都が尖閣諸島を購入する」と表明しましたが、実はあの訪米の真の目的は別にありました。

まったく報道されていませんが、実はあのとき石原さんがワシントンに赴いたのは、大日本帝國憲法第76条第1項の規定により講和条約の限度でしか認められない占領憲法の破棄を通告をするためでした。

石原さんは「占領憲法は無効にすべき…」という正論を最後まで貫かれた政治家でした。

残念ながら今の日本には、「占領憲法を無効にせよ」という正論を貫ける国会議員や自治体の首長はひとりもいない。