核のストッパー機能

核のストッパー機能

欧米メディアの猿真似機関と化している日本のメディアは能動的には報じないでしょうが、ウクライナは世界有数の汚職国家です。

ご存知でしょうか、これまで米国がウクライナに供与してきた軍事援助と経済援助、金額にして約1,100億ドルの半分以上がどこに消えたかわからない。

どうやら、ウクライナの政府高官たちが懐に入れているらしいのですが、堪りかねたウィリアム・バーンズCIA長官は、ことしの2月にキエフを訪問し、ゼレンスキーに対し「懐にくすねているリスト」を直接叩きつけたという。

元CIAのロシア担当官であったフィル・ジラルディ氏によれば、そのリストのトップは、なんとゼレンスキー自身だったというから驚きです。

大統領が悪びれることもなく懐にくすねているわけですから、そのとりまきが遠慮なしにくすねるのも当然でしょう。

おそらく彼らは、将来の亡命に備えて懐を蓄えているのだと思われます。

そんな堕落したウクライナ政府に、やがては日本も復興支援の名の下に経済的支援をさせられることになるのか。

ウクライナにとって露宇戦争の見通しは暗い。

欧米陣営があれだけの支援をしているにもかかわらず、ウクライナの戦果は思うように上がらず、既に膠着状態、消耗戦に突入しています。

支那事変の時もそうでしたが、内陸部を押さえている大陸国家は懐がふかく、膠着状態、消耗戦に入ってしまうと戦況がいたずらに長期化し実に厄介で、なかなか終戦に持ち込めません。

まさに「軍事的膠着状態に持ち込みウクライナを疲弊させ、欧米の大衆がウクライナ支援の継続に疑問を持ち始めるのを待つ…」というプーチン大統領の目論見は成功しつつあるようです。

どんなにウクライナが窮地に陥ろうとも、米軍が直接的に介入することは絶対にあり得ません。

ロシアは露宇戦争により通常戦力をひどく消耗させているものの、彼の国は依然として世界最大規模の核戦力を有しています。

軍備管理協定によって戦略核は米国よりもわずかに多い程度ですが、戦術核については米国の約10倍となる1,900発を保有しています。

一方、国力が退潮傾向にあると言われつつも、未だ米国の軍事力も世界最強です。

なにしろ、米国はロシアや中国を含む軍事強国10カ国の予算を合計したよりも多くの予算を国防に投入しています。

世界各国の軍事予算を合計した金額の45%は、米国のそれが占めるほどです。

そんな米軍でさえ、核戦力を背景にされればなかなか手を出せないのでございます。

もしも米露が直接的に軍事衝突すれば、それこそ第三次世界大戦のはじまりです。

その意味では、国際社会では「核によるストッパー」は依然として機能していると言えます。