日本国憲法を蹂躙したロッキード裁判

日本国憲法を蹂躙したロッキード裁判

本日は、7月27日です。

7月27日といえば、昭和51(1976)年の今日、田中角栄先生がロッキード事件での関連容疑で逮捕された日です。

ロッキード事件とは、アメリカ航空機メーカーであるロッキード社が、自社航空機を日本に売り込む際に日本政界の面々に多額の賄賂を贈り便宜を図ってもらったとされる事件です。

その日本政界の面々の一人が、当時、前首相であった田中角栄先生とのことでした。

私が言うまでもなく、どうみても実に怪しい逮捕劇だったと思います。

昨年お亡くなりになられた石原慎太郎氏が言っていたように、「角さんは米国という虎の尾を踏んでしまった…」のだと私も思います。

例えば、首相時代の角栄先生は、米国様にお伺いをたてず、勝手に中国と国交を結ぼうとしたり、独自の石油ルートを確保するために中東諸国を訪問するエネルギー外交を行ったりしました。

それらのことが、米国様および「奥の院」の逆鱗に触れてしまったのに違いない。

残念ながら戦後の我が国では、米国様に楯突き、その意に背いた内閣は軽石のごとく吹き飛ばされ、米国様に尻尾を振り、手揉みしながら擦り寄った内閣は必ず長期政権となり「偉大なる宰相」ということになっています。

前者の代表例が橋本内閣であり、後者の代表例が佐藤内閣、中曽根内閣、小泉内閣、安倍内閣です。

もともと自民党の清和会(安倍派)は属米派閥と言われています。

(むろん安倍派でも石原慎太郎さんみたいに米国様に楯突いた政治家はいかに国民人気があっても総理にはなれませんでしたが…)

その一方、いつも検察に目をつけられ、血祭りに挙げられるのはいつも旧田中派(その後、経世会)でした。

清和会で検察に検挙された政治家っていましたっけ?

因みに、角栄先生が中国との国交回復を急いだのは、ライバル派閥である清和会があまりにも属米派閥であり、政治上の対抗意識もあったのではないでしょうか。

それに、日本の検察もまた米国様の犬ではないかと思わせるフシがあります。

例えば、角栄先生のロッキード裁判の際、検察が得た膨大な証拠資料はいったいどこから入手したものなのでしょうか。

私たちは義務教育で「三権分立」を教わりましたが、現実の日本は三権分立などしていません。

司法(裁判所)と立法(国会)の上に、はるかに力をもった行政権(ここでは特に検察)があり、その上にさらに米国様が君臨していると思っていい。

そのことは、角栄先生のロッキード裁判でも明らかとなりました。

現に、日本国憲法で保証された被告人(角栄先生)の権利が平然と司法権によって侵害されています。

日本国憲法の第37条には次のようにあります。

「刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与へられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。」

なんと角栄先生には、検察が連れてきた証人への審問が許されなかったのです。

否、裁判所が許さなかったのです。

これは明らかに憲法違反ですが、だれの差し金かは察しがつきます。

むろん、米国様です。

この憲法違反は未だに有耶無耶になったままです。

昭和51(1976)年以来、7月26日は「政治(とおカネについて)を考える日」になっているらしい。

なるほど、とことん考えてやろうじゃないか。

属米国家のままで良いわけがない!