トヨタ・ホンダ潰しのために世界中の自動車メーカーが電気自動車(EV)の研究開発に躍起になっていますが、韓国の自動車メーカーもまたその例外ではなくEVシフトが叫ばれています。
昨今では、ついに韓国の電気自動車が日本の自動車市場に投入されています。
昨年2月、韓国のヒョンデは、オンラインで開催した記者会見において「実店舗では販売せず、ネット販売に特化した日本再上陸を目指す…」と発表したのをご存知でしょうか。
ヒョンデ、当時のヒュンダイは2009年まで、日本全国で独自の販売網を使ってセダンを中心に様々なモデルを販売していました。
ところが、2001年の初進出から撤退する2009年までの販売台数は、わずか15,000台という実績に留まり、思うように販売台数を伸ばすことができずに撤退しています。
それ以来の再上陸となるわけですが、販売車種は燃料電池車(NEXO)と、電気自動車(IONIQ5)です。
横浜など主要地域に顧客体験施設をオープンしたり、東京や大阪、名古屋で試乗や展示会を行ったりするなど、日本市場攻略にむけた取り組みを進めているようですが、果たしてどうか。
必ずしも思惑どおりにはいっていないようです。
「数々の努力もむなしく、販売台数は満足のいくものではなかった…」と韓国メディア(Mトゥデー)に評されているほどで、1年間の販売台数は518台を記録したものの、ことし1月の販売台数は32台でランボルギーニやアストンマーティンなどの超高級車と同水準の売れ行きでは成功しているとは言い難い。
実際、ヒョンデのクルマを街中で見かけることは少ないですね。
売れない理由は様々なのでしょうが、間違いなく言えることは、わが国では依然としてハイブリッドカー(HEV)の人気は高く、EV市場の規模が小さいことが挙げられるでしょう。
2022年前半に販売されたEVは17,880台で全体の1%に過ぎず、市場の絶対的なパイが小さい。
要するに、トヨタやホンダのHEVに市場が席巻されているわけです。
むろん、日本の自動車市場そのものが世界の景気低迷や少子高齢化などにより縮小していることも大きな要因として考えられます。
2022年の新車販売台数は4,201,321台で前年よりも5.6%も減少し、1977年以来の最低水準に落ち込んでいます。
今後、販売台数が爆発的に増えることは考えにくい状況です。
縮みつつある市場において、HEVに席巻されているわけですから、ヒョンデの電気自動車が売れるはずもなく…
韓国のネットユーザーからは「日本人は見る目がない」と批判されていますが、見る目があるからこそHEVなのではないでしょうか。
環境面においても、安全性においても、技術力の面においても、EVよりトヨタやホンダがつくるHEVのほうが格段に優れています。
冒頭申し上げましたとおり、EVシフトという世界的潮流は、要するにトヨタ潰し、ホンダ潰しに他ならない。