日本経済新聞は財務省の御用新聞だと思っていい。
今朝の日経朝刊に次のような記事があります。
『国債費4.5兆円増__26年度 想定金利1.6%に上げ 財務省試算
財務省が2023年度予算案をもとに歳出や歳入の見通しを推計する「後年度影響試算」が17日分かった。国債の元利払いに充てる国債費は26年度に29.8兆円と、23年度予算案から4.5兆円ほど膨らむ。(後略)』
要するに、国債の元利金の支払いが政府予算に占める割合が増えていることを問題視しているわけです。
こうした記事を書くと財務省の覚えめでたい。
地方議会にもたくさんいますが、この世には「財政健全化を主張すること」が格好いいことだと勘違いしている輩が大勢います。
しかしながら、以前にも申し上げましたとおり、国債の償還費を予算計上している国は恥ずかしながら日本だけです。
少なくとも米国をはじめ、日本以外の先進国は国債償還費を予算計上などしていません。
なぜか?
国債は返済などされず、常に借り換えられているからです。
即ち、債務償還費と言いつつも、実際には償還には使われていないのです。
債務償還費は特別会計に繰り入れられ、国債の「借り換え」に使われています。
まったく意味不明なのですが、なぜか日本だけがこうした「借換債」を一般会計歳出に計上し、無知なメディアが「今年もまた予算が増えたぁ〜」と報道します。
因みに、今や自民党内でも国債償還費を一般会計歳出に計上することを問題視する動きがでています。
むろん自民党内の財務省派(財政収支の縮小均衡派)は必死に抵抗しており、「一般会計歳出の債務償還費を削ると、特別会計で借換債が増えてしまう〜」と主張しています。
特別会計で借換債が増えるのは当たり前です。
債務償還費は単なる「借換債発行費」ですから。
だったら、最初から特別会計に計上すればいいだけの話です。
それでも「日本は借金で破綻するぅ〜」派は「債務償還費を廃止すると国の信認が~」といったお決まりの反論を繰り広げていますが、事実として償還費は「借換債発行費」であり、償還などされていないのでございます。
また、日本政府の債務残高が膨れ上がっていることが問題視されますが、実際には借り換えの連続なのですから膨れ上がって当然です。
明治政府が発足して以来、日本政府の債務残高は既に3,900万倍以上に膨れ上がっているにもかかわらず、いまなお日本政府は破綻(デフォルト)などしていません。
くどいようですが、国債発行は通貨発行にすぎず、返済する必要のない債務だからです。
なお、国債金利が上がると、国債をたくさん保有している日銀が破綻するかのように吹聴している人たちもいますが、そもそも日銀は時価会計でなく簿価会計です。
仮に時価会計であったとしても、通貨発行権を有する政府が存在する以上、政府の子会社である日銀が破綻することなどあり得ません。
いつも思うのですが、本当に日本が破綻すると思っている人たちは、ご自身がもっている預貯金をすべてドル建てに変えるべきです。