報道によれば、菅総理は9月に衆院の解散・総選挙に踏み切る可能性が高いらしい。
どうやらそのころには新型コロナウイルスの感染が落ち着ついていると想定しているようです。
読売の直近の世論調査をみますと、内閣の支持率が不支持率を下回っているものの、依然として自民党の政党支持率が高いことから充分に勝機があると踏んでいるようです。
【政党支持率】
自由民主党 33%
立憲民主党 5%
公明党 3%
共産党 3%
日本維新の会 2%
国民民主党 0%
因みに9月前、即ち夏にも大型の経済対策の編成を指示するのはそのためのようです。
経済対策について総理は「コロナ禍で打撃を受けた雇用や経済の回復を訴える」と言うけれど、PB黒字化目標を堅持されたままでは、どうせまた「事業規模」で水ぶくれさせた対策になるのは目に見えています。
それに経世済民のためでなく自分らの選挙戦略の一環として「経済対策を打つ」ということ自体にムカつきます。
もっとムカつくのは、今更のようにワクチンを新型コロナウイルス対策の切り札として位置づけて「接種を最優先させる(選挙のために…)」と豪語していることです。
あれだけワクチン接種に消極的だったくせに、海外での成功事例をみて急に「ワクチンが切り札だ」という。
だったら、なんで日本のワクチン承認だけが先進諸国のなかで4ヶ月も遅れたのか?
切り札となるワクチン接種を遅らせてしまった政治責任をとぼけて認めようともせず何を言っているのでしょうか。
衆参両院で、ワクチン接種を可能にする『予防接種法改正案』が審議・採決された際、全会一致で附帯決議がついています。
その附帯決議にはなんと書いてあるか…
衆議院__「新型コロナウイルスワクチンの審査に当たっては、その使用実績が乏しく、安全性及び有効性等についての情報量に制約があることから、国内外の治験を踏まえ、慎重に行うこと」(附帯決議抜粋)
参議院__「新型コロナウイルスワクチンの承認審査に当たっては、その使用実績が乏しく、 安全性及び有効性等についての情報量に制約があることから、国内外の治験結果等を踏まえ、慎重に行うこと」(附帯決議抜粋)
与党の総裁として、こんな附帯決議をつけて国内外の治験を踏まえて慎重に行ったがゆえに日本だけが遅れてしまったんだろうに…
因みに、既に接種率が100%を超えている英国では国内の治験など行っていません。
欧州各国でも治験をやったのはドイツの一部の地域だけです。
基本的に他人種国家である米国で行われていることから、わざわざ自国でも治験をやる国などないのです。
それなのに日本だけが国内でやりなおした。
英国のボリス・ジョンソン首相は、自らの言葉で国民に対し「ワクチン接種による集団免疫の獲得の必要性」を訴え、自らも真っ先にワクチンを接種しました。
それに比べ我が国の首相はどうか。
海外の事例や治験を慎重すぎるほどに確認し、あまつさえ日本国民が打ちはじめてから、要するに安全性が確認されてから「自分も高齢者だから…」みたいな言い訳をしながらワクチンを接種していました。
それでいて「ワクチンこそが切り札だ」と息巻く。
こんな総理大臣をもった日本国民として実に恥ずかしい。
それから、オリンピック選手への優先接種にしても「そのワクチンはファイザー社からの寄付であり税金から買っていません」みたいな言い訳をしていますが、寄付だろうが税金だろうが関係ありません。
どうしてもオリンピックを優先したいのなら、政治家としてリーダーとして素直にそう言えばいいだけの話です。
それを「これは寄付です…(けっして高齢者の分を奪っているわけではありません)…」みたいな言い訳するのは、高齢者接種が未だ終了していないにもかかわらず、オリンピック選手を優先してしまうと頼りにしている高齢者の「票」が減ってしまうと考えたからもしれません。
おそらくそうでしょう。
というより、優先接種はいいけれど、大会直前にワクチン接種することで選手の体調管理に影響を与えないのでしょうか。