新型コロナの感染症法上の扱いを「2類相当」から「5類」に引き下げることが検討されています。
もしも5類に引き下げられた場合、これまで無料だったワクチンは有料化され、全額公費負担だったコロナの検査費や医療費も通常の医療のように自己負担となる見通しです。
早ければ、秋の臨時国会で感染症法の改正が行われるらしい。
改正されれば正式に、新型コロナは毎年冬季に流行する呼吸器感染症、即ちインフルエンザと同じ扱いになります。
さて、そのインフルエンザですが、今年は南半球で大いに流行ったようです。(日本が夏のとき、南半球は冬)
南半球で流行したインフルエンザウイルスの亜型は北半球の冬季に流行する可能性が高いらしいので、ゆえに私たち日本国民は南半球でのインフルエンザの流行状況には常に注視する必要があるわけです。
新型コロナが流行しはじめた2020年、2021年は不思議なことに世界的にインフルエンザの流行は見られませんでしたが、今年に入ってオーストラリアでのインフルエンザの大流行が報告されています。
例えばこの冬、急に発熱を起こした場合、それが季節性インフルエンザなのか、それとも新型コロナなのかの判別が極めて難しい。
なので厚労省としても、冬が来る前になるべくインフルエンザワクチンの接種率を引き上げておきたいようです。
そこでワクチンの供給量が問題になるわけですが、今年度の供給量は、国内でワクチンを製造する4社のうち1社が製造ラインを増強したため、その影響などから過去最多となる約3521万本(成人7042万回分)となる見込みです。
なお、厚労省は「9月末時点までに1670万本(成人3340万回分)が出荷される」との見通しを示しつつ、ワクチンを効率的に使用するため、昨年度と同様に「13歳以上は原則1回注射とする」「必要量に見合う量のワクチンを購入する」等々、医療機関へ要請するという。
一昨日(8月31日)開催された『厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会』においても、ある委員から「診療所ではコロナワクチンを申し込んだ方にはインフルワクチンの接種も勧めるだろうから、ワクチン需要は想像以上に伸びるのではないか…」という指摘がでています。
ということは、全ての希望者に対して十分なワクチン接種量を確保できない可能性もあるわけですね。
これに対し厚労省事務局は「ワクチンの供給量は最終的に約3500万本、10月初め時点ではその半分以下となるため、この時期に4000万人が一気に接種を希望するようなことになれば、むろん接種はできない」とし、「どれくらいの時期に、どのくらいのワクチンが来るというコミュニケーションを行い、周知することが重要だ」と回答しています。
なお、インフルエンザワクチンは高齢者ほど重症化予防効果が大きいらしく、コロナワクチンとの同時接種が可能とのことです。
ゆえに同委員は「今後4回目接種を受ける高齢者やオミクロン株対応型のコロナワクチンの接種を受ける高齢者に対し、インフルエンザワクチンの同時接種を推奨するのも一つのやり方ではないか」と指摘しています。
ご承知のとおり、我が国におけるワクチン接種業務主体は、地方自治体です。
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