保守政党不在

保守政党不在

我が国政治の最大の危機は、保守政党の不在にある。

因みに、野党は言うに及ばず、自由民主党ですら保守政党ではない。

抜本的改革を行う政党が「保守」であるはずがないのだから。

真の改革とは、改善を積み重ねることです。

抜本的改革を叫ぶ「保守勢力」は、いわば「反日エセ保守」です。

それを支持してきたのが、①竹中某らグローバリズム政商、②新自由主義勢力、③カルト集団となりましょうか。

テロにより命を落とされた元総理のことを悪く言いたくありませんが、安倍さんだって左翼や産経新聞が言うほど「保守」ではありませんでした。

ナショナリズムに基づくインターナショナルな世界の回復こそが喫緊の課題であるにも関わらず、2013年9月に安倍元総理はニューヨーク・ウォール街で「もはや国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去りました」と演説されたのは有名な話です。

2014年1月の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)でも「徹底的に日本の権益を破壊する」と宣言し、有言実行で構造改革に邁進しました。

電力の発送電分離や小売自由化を進めて深刻なまでに日本国民を電力危機にさらし、水道事業の民営化をもくろみ、法人税率の引き下げを目的に消費税増税を繰り返し、外国人労働者の受け入れを拡大して日本国民の雇用を奪い、会社法の改正など徹底した株主資本主義を追求してきました。

放送制度改革でも、外資が放送局の株式を20%以上保有することを制限する規制の撤廃を推し進めようとした始末です。

安倍さんはダボス会議で「そのとき社会はあたかもリセット・ボタンを押したようになって、日本の景色は一変するでしょう」とまで言い放ちましたが、真の保守政治家なら「リセット・ボタンを押す」などと発言することなど絶対にあり得ない。

「それでも安倍さんは外交で成果を挙げたじゃないか…」と言う人たちがいるけれど、ロシアのプーチン大統領には舐めに舐められ、ただカネを貢がされただけで北方領土の主権は棚上げされました。

現在の岸田内閣も新自由主義から脱却する気などさらさらなく、今なお安倍路線の延長にあるのは周知のとおりです。

ひきつづき財界の下請けとなって「売国的構造改革」を続けることになるのでしょう。

不確実性が高まるなか、私たち日本国民は、国防、エネルギー、食料、災害対策等々、様々な安全保障の危機に晒されていますが、これらの危機から国民を守ってくれる政治はまったく期待できない。