きのう北陸や西日本では記録的な大雨となり、滋賀県や福井県など9つの県で52河川が氾濫しました。
例えば滋賀県長浜市では午前6時半までの1時間で約90mmという猛烈な雨が降り、ついに高時川が氾濫し付近の道路の陥没や橋が壊れるなどの被害がでています。
人的被害は確認されていないようですが、テレビニュースの映像をみるかぎり、田畑があった場所があたり一面浸水してしまった様子が伺えます。
長浜市の国道365号線は道路に土砂が流れ込んでしまった影響で今なお一部区間が通行止めとなっているほか、JR西日本は大阪と金沢を結ぶ特急列車「サンダーバード」などの運転を終日見合わせるなど、交通インフラにも大きな影響が出ています。
また、これまでの大雨によって水道などのライフラインも寸断されています。
どうしてこうも我が国はインフラ施設の脆弱な国になってしまったのでしょうか。
毎年のように、必ずどこかで河川が氾濫しています。
その理由は実にシンプルです。
我が国は世界に類例をみないほどの超自然災害大国でありながら、愚かなる日本政府が公共事業費を減らしに減らし続けてきたからです。
昨今、テレビや新聞等の報道をみておりますと「自然災害だから被害がでるのも仕方がない…」みたいな論調ですが、たしかに大雨や地震などの自然災害は避けられないものの、公共事業を行い防災インフラを整備することで被害を最小限に抑えることは可能です。
にもかかわらず、我が国は財政難を理由に公共事業を削り続けてたのです。
なので河川氾濫も土砂災害も、あるいは住宅への浸水もライフラインの寸断も、これらは悉く人災であるといっていい。
財務省が主導する「緊縮財政」と、マスコミが煽ってきた「公共事業悪玉論」こそが、我が国の防災インフラをここまで貧弱化させてしまった元凶です。