選挙運動とは「特定の選挙に特定の候補者を当選させる目的で投票を勧める行為である」と法律的に定義づけられています。
なお公職選挙法により、選挙運動は選挙期間中(選挙の公示・告示日から選挙期日の前日まで)のみに認められています。
選挙期間外に選挙運動を行うことは「事前運動」として禁じられており、もし行えば1年以下の禁錮又は30万円以下の罰金が科される可能性、また選挙権及び被選挙権が停止される可能性がありますのでご注意を…
さて、選挙運動とは別に「落選運動」というものがあります。
落選運動とは、特定の候補者を当選させることではなく「落選させること」を目的とした運動のことです。
実は法律的事実として落選運動は、公職選挙法上の選挙運動には含まれません。
公職選挙法のガイドラインにおいても次のように解説されています。
「何ら当選目的がなく、単に特定候補者の落選のみを図る行為である場合には、選挙運動には当たらない」と。
このように落選運動は選挙運動ではないので、公職選挙法による制約を受けないのでございます。
よって「落選運動」は、投票日の今日でも可能です。
言わでもがな、国会は「言論の府」です。
むろん、国会にかぎらず地方議会もそうですが、議会というものは議論によって物事を決する場です。
ゆえに、昨日のブログでも申し上げましたとおり、議員活動の基本は「言論」となります。
議員活動の基本が「お祭りまわり」だと思いこんでいる議員や有権者が多いわけですが、そういう人たちは言論や政治に対して実に不誠実な人たちです。
マイケル・オークショットの言う「できそこないの個人」です。
議員、及び議員になろうとするものは言論で勝負しなければならない。
そしてその言論が例え荒唐無稽なものであったとしても言論の自由として認められなければならず、間違った主張に対しては相手の人格を尊重した上で、言論によって対峙し批判しなければなりません。
しかしながら、例外があります。
嘘やデマは、言論には値しません。
嘘やデマを垂れ流す議員、議論の前提を破壊する政党は、害虫のごとく駆除されるべき対象です。
今回の参議院選挙においても、嘘やデマを平然と垂れ流している候補者及び政党が多い。
こうした害を駆除してこそ民主主義の浄化作用であり、その候補者の主張が嘘やデマの類であるかどうかを見極めるのも有権者に求められた能力です。
何度でも言います。
嘘やデマを垂れ流す候補者を落選させる運動は、公職選挙法違反にはなりません。
投票日の今日でも可能です。