安倍元首相が凶弾に倒れた。
被弾後はかすかに意識があったようですが、その後、病院に搬送され心肺停止の状態が続き、午後5時3分に死亡が確認されたとのことです。
心からご冥福をお祈り申し上げますとともに、昭恵夫人をはじめ、ご遺族の皆様にお悔やみを申し上げます。
この第一報を聴いたとき、元首相が遊説中とあれば、むろん厳重な警備が為されていたでしょうから、遠く離れたところからライフルかなにかで狙撃されたのか、と想像しておりました。
ところが真後ろから、しかも至近距離から銃で打たれたとのことでしたので、どうにも腑に落ちませんでした。
警護体制については今後検証されるとのことですが、実際に元首相が遊説中にたった一人の暴漢による凶弾に倒れてしまったわけですから(しかも至近距離で)、理由はどうあれ警察としての失態は免れないでしょう。
言うまでもなく「普通選挙」と「言論の自由」は民主主義の根幹です。
国会のみならず地方議会も含め、議会は議論によって物事を決する場です。
ゆえに議員活動の基本は言論にあります。
世の中には多種多様な立場や意見があり、政党や政治家もそれぞれの主張を持っています。
例えそれが荒唐無稽な論であっても、言論の自由は守られなければなりません。
間違った意見に対しては相手の人格を尊重した上で、議論により批判すればいい。
まさに万機公論に決すべしです。
そして有権者は、その論が公論であるのかどうかを判断し、選挙において民意を下す。
民意が下される「選挙」の真っ只中に、演説中(言論中)の元首相がテロに倒れたのです。
犯人にどのような政治的意図があったのかはわかりませんが、投票日直前にこのような衝撃的なテロが起きてしまったことから「果たして有権者は冷静な投票行動をとれるのか…」という意見もあります。
だが、それでも私たちは冷静に投票しなければならない。
そうでなければ、テロに屈したことになってしまいます。