昨日、川崎市議会(第1回定例会)の予算審査特別委員会で質問に立ちました。
質問項目の一つは、川崎市立看護短期大学についてでした。
ご承知のとおり、当大学はこれまで短期大学でしたが、来月(4月)から4年制の看護大学として新たにスタートします。
全国には20の政令指定都市がありますが、これまで4年制の看護大学が一つも存在しなかったのは恥ずかしながら川崎市だけでした。
これでようやく汚名返上です。
短大を4年制にすることの意義はことのほか大きい。
例えば既に全国から受験者が殺到していますが、豊富な人材が多方面から集まり市立看護大学で修士をとって頂く、その上で多くの卒業生が川崎市内の医療機関等で従事されることになります。
なぜなら、当該大学ではそうなるように奨学制度などのインセンティブをつけているからです。
加えて、4年制化にともない、当該大学ならではの独自の画期的なカリキュラムを用意しておりますので、よりスキルの高い看護師が輩出されることになることが期待されています。
我が国は今後とも生産年齢比率の低下と高齢化社会にともなう医療需要の増大から、慢性的な看護師不足が懸念されているわけですが、よりスキルの高い看護師さんを市内で確保できることは川崎市民にとって大きな利益です。
なお、当大学では令和7年度に大学院を整備する予定になっています。
そこで私は、昨日の予算審査特別委員会にて、市立看護大学を所管する健康福祉局に対し次のような質問をしました。
「市内には、健康や福祉に関する活動を行っている団体や個人ボランティアの方々が大勢おられます。そのような社会人、一般市民の方々でも、大学院生として学べる社会人コースをつくってほしい」(三宅隆介)
要するに、看護の資格を持っている人だけの大学院ではもったいない、と。
当局の答弁は次のとおりです。
「大学院への一般市民の進学については、看護職に限らず、健康などに関して学ぶ意欲のある市民の学習の場にすることで市民が主体となって共に支え合い、助け合う地域づくりに寄与するものと考えますので、令和4年中に設置する予定大学院設置準備委員会において検討してまいります」(健康福祉局長)
健康福祉局長はこのように答弁され、一般市民でも進学できる大学院となるよう話を進めてくださるとのことです。
これが具現化されれば、例えば福祉施設等でボランティア活動をされている一般市民が、この大学院で「保健学」等の学位を取得することが可能となり、ご自身の活動内容をスキルアップさせることができます。
そのことは、その地域の中で高齢者の住まい、生活支援、介護、医療、予防などを一体的に提供できるシステム(地域包括ケアシステム)を構築していくうえでも実に有益です。
むろん、取得できる学位を複数つくり、意欲ある市民の選択肢を広げてほしい。