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議会報告 02 政治・経済

知るべきは「経済」であって「経済学」ではない!2019/11/07    

この20年間、我が国はデフレ経済に苦しんでいます。

デフレ経済とは、物価と実質賃金が相乗的に縮小し、国民が貧困化していく経済のこと。

あまりにもデフレ経済に慣れすぎて、現在の日本国民は社会として貧困化しているという自覚すら薄れているようにみえます。

加えて、景気など一向に回復していないのにも関わらず、3%から5%へ、そして5%から8%へ、この10月には8%から10%へと消費税率を引き上げたり、「構造改革」の名の下に派遣社員を増やし貧困層を拡大したり、外国人投資家や金持ちだけが潤うように法人税税率を引き下げたりしてきました。

ご承知のとおり、構造改革がもっとも加速したのは小泉内閣時代(2001〜2006年)です。

その旗振り役は、かの有名な竹中平蔵さん(現、人材派遣会社会長)でした。

例えば、2001年、確定拠出型年金制度が導入され、従業員は自己責任で年金を運用しなければならなくなりました。

同年、商法は改正され、新株予約権制度が導入されたことで、ストック・オプションの普及が促進されます。

そして2003年にも商法が改正されて、取締役会の決定で自社株買いが機動的にできるように規制が緩和されたことから、同僚たちのクビを切ると経営者たちが儲かるという世界に入りました。

なお、米国的な社外取締役制度も導入され、外資による日本企業の買収が容易になっています。

同年、これまた「構造改革」の一環として産業再生法を断行し、企業はリストラをするほどに税金面で優遇されるようになりました。

2004年には、労働者派遣法を改正(規制緩和)し、製造業に対する労働者の派遣が解禁されています。

翌2005年、会社法が制定され、外資に株式交換が解禁されています。

結果、1990年代半ばまでは1割程度だった日本企業の外国人持ち株比率は、今や3割を占めています。

3割の持ち株が、株式市場の7割を動かしている始末です。

まさに外資様、外国人投資家様のための構造改革、といっても過言ではありませんでした。

一連の構造改革で、いつでも解雇できる派遣労働者の数が一気に増え、その分、正社員の数が減りました。

充分な給料が得られない、いわゆる「ワーキング・プア」が社会問題化したのはこの頃からです。

そして、2008年に勃発したリーマンショックによって世界金融危機が発生し、我が日本国も不況に襲われ大きなダメージを受けました。

とりわけ、このときの雇用情勢は悲惨でした。

「構造改革」は実って、増えるに増えた派遣社員は容赦なく一気にクビを切られることになりました。

構造改革はあくまでも従業員利益ではなく株主利益を優先します。

小泉・竹中に代表される構造改革路線は、日本の中間層を破壊し大量の貧困層を生み出したわけです。

要するに、この20年間、我が国の政治は、景気が良くなろうとしているタイミングで消費税率を引き上げ消費を抑制させたり、デフレ経済で需要不足なのに財政を引き締めデフレを悪化させたり、あまつさえ中間層を破壊する「構造改革」を加速させたりしてきたのです。

それでもまだ、この期に及んで「構造改革」を訴える政党や政治家、あるいは首長が現れ、それを支持する数多の国民がおられます。

この状況が続くかぎり、日本国民の貧困化と我が国の発展途上国化は避けられません。

本来であれば、世界一の経済大国になるポテンシャルをもった我が国が、近い将来、一人あたりのGDPで韓国に負ける日がすぐそこまで来ています。

私たちに残された時間はありません。

因みに、未だやみくもに「構造改革」を訴え支持する人たちが絶えないのは、たんに「経済」(経済学ではない)についての理解が足りないからなのだと思われます。