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議会報告 01 川崎市政

デフレで苦しむ日本だからこそ、JGP2019/11/04    

JGP = 雇用保障プラグラム

介護人材の不足状況は一向に改善されず、介護現場ではいよいよ外国人人材によって不足を補わざるを得ない、という切迫した状況に追い込まれています。

こうしたなか、本来は制度としての目的が異なる「外国人技能実習制度」を活用して介護現場に外国人人材を斡旋している人材会社もあるようです。

下のグラフのとおり、日本人の介護福祉士登録者数は平成30年度の段階で「162万人」を超えていますが、2001年度以降の現場従事率をみると「60%」を切り続けていることから、おそらくは昨年の段階において少なくとも「70万人」以上は現場で従事されていないものと思われます。

2016年以降、なぜか厚労省は現場従事者数を公に発表しなくなりました。

外国人人材の受け入れについて、筆者がことさらにそれを懸念するのはべつに排他主義でもなんでもなく、ひとへに既存の日本人介護人材の給与水準が上がらなくなるからです。

下の図のように、ただでさえ介護現場で従事されている皆さんの給与水準は産業平均に比べて低い。

これに外国からの低賃金労働圧力が加わりつづければ、日本人従事者の給与水準を引き上がる機会は未来永劫にわたって失われることになります。

資格を有ししつつも現場で従事されない方が4割以上もおられる理由は多々ありましょうが、理由の一つに給与等の待遇面に問題があるのは否めないと思います。

そこで提唱したいのが、MMT(現代貨幣理論)が提唱する「JGP(Job Guarantee Program)」即ち「雇用保障プログラム」です。

JGPは、MMTの「インフレ抑制策」として提唱された制度で、これまでの失業を利用するインフレ抑制から、雇用を利用するインフレ抑制に転換しよう、という考え方です。

これまでのインフレ抑制策は、中央銀行が金融を引き締める(ある意味、失業者を増やす)ことが目的でした。

この発想は、主流派経済学の言うところのいわゆる「フィリップス曲線」が、失業率とインフレ率はトレードオフの関係にある、としていたからです。

一方、JGPは発想がまったく異なります。

例えば、不況期(デフレ期)には政府が財政赤字を拡大し、失業者を最低賃金以上で雇用すればいい。

逆に好況期(インフレ期)になれば、JGPによって雇用された人々は民間雇用に吸収されていくため、自然に政府の財政赤字は縮小していく。

その結果、総需要が小さくなっていくので、自然にインフレを抑制することができるとしています。

なるほど、20年以上にも及ぶデフレ経済に苦しんでいる日本であればこそ、JGPを採用するに絶好の機会だと思います。

人材不足に悩む介護現場においては、外国人人材を受け入れる前に、ぜひともJGPを導入してほしい。