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議会報告 02 政治・経済

生産者一人あたりの販売個数を増やすには2019/11/03    

本日は、実質賃金について。

実質賃金とは労働者に対し支払われた所得金額のことですが、次のような計算式ではじき出されます。

実質賃金 = 名目賃金 ÷ 物価指数

要するに、物価変動の影響分を差し引いた実質的な賃金のこと。

例えば、どんなに額面給与(名目賃金)が上がっても、物価がそれ以上に上昇していれば実質賃金は下落です。

因みに、どんなに名目賃金が下がっても、デフレ経済によって物価がそれ以上に下がってしまうことで、計算上は実質賃金が上昇してしまうのは当該統計の欠点です。

さて一方、企業の利益(粗利)は、販売単価と販売個数で決定します。

即ち、計算式にすると…
企業の粗利 = 販売単価 ☓ 販売個数

この企業の粗利の国内総額のことを、GDPといいます。

なお、GDP三面等価一致の原則がありますので…
企業の粗利 = 国民の所得 = 国民の支出
…となります。

ここでいう「国民の所得」の「所得」は「名目賃金」のことです。

そこで、前述の「実質賃金」の算定式を思い出してください。

実質賃金 = 名目賃金 ÷ 物価指数

この式を組み替えますと…
名目賃金 = 実質賃金 ☓ 物価指数
…となります。

即ち…
名目賃金 = 実質賃金 × 物価指数 = 企業の粗利 = 販売単価 × 販売個数
…であり、マクロ的には「販売単価 = 物価指数」となりますので、上の計算式から明らかなことは、実は「実質賃金」とは、生産者一人あたりのモノやサービスの「販売個数」そのものなのです。

実質賃金 ☓ 物価指数(販売単価)  =  販売個数 ☓ 販売単価(物価指数)

実質賃金 = 販売個数

よって、実質賃金の低下とは、「販売個数の縮小」であり、「生産個数の縮小」でもあり、マクロ的には「総需要の不足」、要するにデフレです。

実質賃金の低下こそが、我が国経済がデフレ経済の直中にあることを物語っているわけです。

どんなに労働人口が減ろうとも、どんなに総人口が減ろうとも、生産者一人あたりの販売個数が増えていけば、実質賃金は正しく(物価上昇とセットで)上昇し、日本経済を再び成長軌道にのせることが可能です。

そのためにはまず、政府が数年間にわたって需要を創出することが必要です。

需要創出の具体的手段こそが、財政支出の拡大(政府赤字の拡大)です。