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議会報告 01 川崎市政

貨幣と経済を理解できない民間議員(前編)2019/10/30    

内閣府には、「経済財政諮問会議」なる合議制機関が設置されています。

当該会議の設置目的は、ときの内閣の経済財政政策に関する重要事項について、有識者等の識見や知識を活用し政策を取りまとめることなのだそうです。

例の「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)」も、毎年この経済財政諮問会議の答申を得て閣議決定されています。

因みに「経済財政諮問会議」のメンバーは次のとおり…
議長  安倍 晋三 内閣総理大臣
議員  麻生 太郎 副総理 兼 財務大臣
同   菅 義偉 内閣官房長官
同   西村 康稔 内閣府特命担当大臣(経済財政政策)兼 経済再生担当大臣
同   高市 早苗 総務大臣
同   梶山 弘志 経済産業大臣
同   黒田 東彦 日本銀行総裁
同   竹森 俊平 慶應義塾大学経済学部教授
同   中西 宏明 株式会社日立製作所 取締役会長 兼 執行役
同   新浪 剛史 サントリーホールディングス株式会社 代表取締役社長
同   柳川 範之 東京大学大学院経済学研究科教授

このうち、下の4名(教授と経営者)がいわゆる「民間議員」と呼ばれている人たちです。

「民間議員」といっても、べつに民意が反映された公正な選挙で選ばれたわけではなく、ときの政府によって恣意的に選ばれただけです。

ところが、この恣意的に選ばれた民間議員が、私たち国民が選んだ国会議員なんかよりも事実上の政策決定権をもっているから怖い。

一昨日(10月28日)も「経済財政諮問会議」が開催されたのですが、民間議員(誰だか不明)らから「もっと病床を減らして医療費を削減しろ!」という意見が出ています。

いや「意見」などという生易しいものではなく、もはや「提言」のごとく報道されています。

彼らの言い分は概ね次のとおりです。

① 2025年には、すべて団塊の世代(昭和22〜24年生まれ)が後期高齢者になる。それまでに医療費を減らせ

② そのためには、カネのかかる急性期病床を減らすのが一番だ

③ よって、非効率な病院に対し病床の再編を命じよ

これを受け先月(9月)、こともあろうに厚労省は「全国424の公立・公的病院(全国の公立・公的病院の約25%を占める)について病床の再編統合が必要」などと報道発表しました。

川崎市立の井田病院も「非効率病院」として名指しされました。

厳密に言うと「一部の病床機能が、近隣の医療機関とダブってんじゃねぇの」と名指しされたのですが、とはいえニーズがあるからきちんと対応しているわけであって、それを削減されたら患者はどこに行けばいいのか?

百歩譲って仮にダブっているとしても、当該地域にはそれなりのニーズがあるという証拠です。

川崎市のような都市部では、ただでさえ「行き場のない高齢患者」が増えているというのに…更に病床を削減せよと言うのか。

結局、この「民間議員」と呼ばれる人たちは、「おカネ(貨幣)」や「経済」に関する良識を持ち合わせていないだけなのです。

つまり彼らは「おカネ(貨幣)」を「モノ」と誤解し、「経済」を「経営」と勘違いしています。

貨幣をモノと誤解してしまうと家計簿で財政を論じるようになり、あるいは経済と経営の違いが理解できないと「安全保障よりも採算性を優先しろ」となってしまいます。

こうなると、例えば次のような恐ろしい結論が導き出されます。

「災害対策など安全対策におカネを使うよりも、災害等で人が死んでからおカネ(保険金等)を遺族に払ったほうがローコストじゃないか」みたいな。

ネオリベラリズムに汚染された我が国では、本気でこのように発言する人たちがいます。

断じて言います。

例え2025年に全ての団塊世代が後期高齢者になろとも、そして国民医療費が毎年膨らもうとも、日本政府が財政破綻することもないし、日本経済が衰退することもありません。

その理由は明日のブログで…