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議会報告 02 政治・経済

緊縮財政こそが将来に禍根を残す2019/10/25    

繰り返しますが、我が国の近代化は、幕府(小栗忠順)が建設した横須賀製鉄所(造船所)からはじまりました。

後に「土蔵付きの売家」を引き継いだ明治新政府は、横須賀造船所を建設した小栗忠順の意図をすぐに理解しました。

理解したがゆえに、例えば帝国大学を創設し「お雇い外国人」を集め、あるいは見込みのある若者を欧州に留学させ、「自然科学」と「近代工業」を自前で成立させることのできる国をつくろうとしたわけです。

当時、帝国大学で教師を勤めた「お雇い外国人」たちの給料だけで、帝国大学予算の3分の1を占めていたらしい。

といって、今みたいにネオリベラリズムに洗脳された為政者も国民もいなかったので「給料が高すぎるぅ〜」と言って糾弾する者はいなかった。

一刻も早く自然科学のノウハウを蓄積し、近代工業を我が国のものとしなければ、やがては欧米列強の植民地になってしまうという危機感を誰もが有していたからでしょう。

さて、きのうのブログで「経済力とは供給能力のことであり、それを決定するのは、生産資産、技術、人材の3つである」と述べましたが、「生産資産」はヒトによってつくられ、「技術」もまたヒトによって継承されていくものですので、詰まるところ国力及び経済力の源泉は「ヒト(人材)」ということになります。

教育は「国家百年の計」と言われる所以です。

では、百年先を見据えた、現在の我が国の教育大計を予算の面からみてみましょう。

下のグラフは「政府支出に占める公的教育費割合」をOECD加盟国で比較したものです。

OECD加盟国44カ国の平均は「10.9%」(2016年度ベース)でした。

日本は「7.8%」で、OECD加盟国の中では下から5番目です。(下から4番目まではグラフから省きました)

「そんなの少子化なんだから当然だろう」と言われそうですが、そもそも緊縮財政によって政府支出そのものが増えていないのですから、公的教育費は実額でも増えていないことは明白です。

例えば、そんなに人口が増えているわけでもない他の先進国の政府支出をみますと、下のグラフのとおり右肩上がりで増えています。

日本の場合、とくに大学の予算は「改革」の名の下に削減されつづけており、このままでは「いずれ日本からノーベル賞を受賞する研究者は現れないであろう」とさえ言われています。

人材力が落ち込み、技術力が衰退し、デフレの長期化により生産資産までもが脆弱化してしまえば、我が国は確実に発展途上国となってしまいます。

その意味で、我が国の現今政治における最大問題は、誤った貨幣観(財政観)にもとづく緊縮財財政にあることが解ります。

緊縮財財政こそが、将来に禍根を残すのです。