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議会報告 02 政治・経済

揺らぎ続ける「食」の安全2019/10/22    

先月、安倍政権は、ゲノム編集技術で開発した食品の「食品表示」を義務化しないことを決定しました。

消費者庁は「安全面では従来の品種改良と同程度のリスクであり、科学的にも見分けられない」としていますが、例の「遺伝子組み換え作物」(以下、GMO)と同じで、安全性なるものは何年か食べ続けその経緯を見なければわかりません。

にもかかわらず「ゲノム編集食品は従来の品種改良と同程度のリスク」と言い切ってしまっていいのでしょうか。

また安倍政権は、既に2017年12月25日、食品のグリホサート残留基準値を大幅に緩和したことをご存知でしょうか。

グリホサートとは、除草剤の主要有効成分で発癌性の高い物質とされています。

その残留基準値を、小麦は改正前から改正後に6倍、大麦は1.5倍、菜種は3倍、綿実は4倍、トウモロコシと小豆は5倍、甜菜は75倍、蕎麦とライムギは150倍、ゴマの種子は200倍、ヒマワリの種子は400倍…というようにそれぞれ「規制緩和」の名の下に拡大したのです。

規制緩和って言うけれど、いったい誰のためにやるのでしょうか?

GMOの世界最大大手であるモンサントは、除草剤の耐性を備えた種子を開発し、その種子を「ラウンドアップ」という除草剤とセット販売することで利益を上げてきました。

※ モンサントはベトナム戦争時に枯葉剤をつくったことで有名

このラウンドアップの主要有効成分がグリホサートです。

モンサントは昨年6月にドイツのバイエル社に買収されましたが、そのバイエル社はモンサントとももに多くの訴訟をも抱えることになりました。

グリホサートを有効成分とする除草剤(ラウンドアップ)を使用した結果、非ホジキンリンパ腫(癌の一種)を発症した、とする訴訟が相次いでいるようで、ラウンドアップに関連する訴訟の原告数は、なんと今年の7月時点で1万8千人以上にも及んでいます。

こうしたなか、今年の1月15日にフランスはラウンドアップの販売を禁止し、6月26にはドイツのメルケル首相が「グリホサートの使用はいずれ終わるだろう」と連邦議会で発言し、7月2日にはオーストリア下院がグリホサートの使用を全面禁止する法案を可決しています。

こうした世界の潮流を無視するかのように、グリホサートの残留基準値を大幅に緩和し、先月にはゲノム編集技術食品の表示義務までをも緩和したわけです。

今日は『即位礼正殿の儀』が行われるおめでたい日でございますので、ときの内閣をディスるのはこれくらいにしますが、今や私たちの国は防災安全保障のみならず、「食の安全保障」という点においても既に脅威にさらされている現実を知るべきです。