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議会報告 01 川崎市政

行政の緊縮財政によって減り続ける民間黒字2019/10/03    

現在、川崎市議会では「決算審査特別委員会」が開かれています。

各常任委員会での分科会審議も終わり、いよいよ明日は本会議場での総括質疑です。

むろん私も質問に立たせていただきます。

いくつか質問する予定ですが、一つには、やがて厳しくなるであろうことがほぼ確実となっている経済情勢のなかにあっては、想定している収支フレームとプライマリーバランスを維持することはほぼ不可能であろうから、財政当局としてどこまでフレキシブルな対応をとるのかの覚悟を確認しておきたいと思っております。

なにしろ、消費税増税にともなう「消費不況」、シェアエコなどの貧困化ビジネスの蔓延にともなう「実質賃金の低下不況」、五輪需要の減退にともなう「五輪不況」、米中派遣戦争やEU経済の停滞がもたらす「外需減退不況」などなど、恐ろしいほどの大不況を予感させる材料に事欠かない現在の日本なのです。

といっても「財政が厳しくなるから、川崎市はもっと緊縮しろっ〜」という家計簿的な趣旨の質問をするわけではありません。

むしろ話は逆で、「地方財政法や地方財政健全化法などの収支均衡制約のなかにあって、いかに柔軟に歳出を緩めつつ、市民生活を守り大不況を乗り切っていくのか!」が質問の趣旨です。

家計簿財政論では絶対に理解できなことでしょうが、マクロ的な視点にたてば、行政の黒字は民間(市民)の赤字であり、行政の赤字は民間(市民)の黒字なのです。

例えば日本全体でみますと、安倍政権の猛烈な緊縮財政によって民間黒字は急速に赤字化しました。

内閣府が想定している経済の「成長実現ケース」でいくと、やがて政府が「黒字化する」のではなく「黒字になる」(=「民間を赤字にする」)という恐ろしい計画になっています。

繰り返しますが、政府を黒字化するためには、必ずその反対側で誰か(民間 or 海外)を赤字化しなければなりません。

なぜなら、次のような恒等式があるからです。

政府の収支 + 企業の収支 + 家計の収支 + 海外の収支 = 0

この恒等式からすると、これまで(デフレ以降)の日本は…

政府の財政赤字 + 海外の赤字(日本の経常収支黒字)= 企業と家計の黒字

という形で、経済を辛うじて下支えしてきました。

ところが、赤字の一方を支えてきた「海外の赤字(日本の経常収支黒字)」は、ご承知のとおり、米中覇権戦争、ドイツ依存のEU経済の停滞、あるいはブレグジットなどなど、やがてくる世界的不況によってもう当てになりません。

そしたなか、もう一方の赤字を支えてきた政府が猛烈な勢いで黒字化を進めようとしているわけです。

要するに、このような状況下で「政府を黒字化しまーす」ということは、即ち「民間(国民)を赤字化しまーす」と宣言しているに等しいわけです。

といっても、デフレ不況のなかでは民間(国内企業)に赤字を引きうける力はありませんので、詰まるところ政府が黒字化したままで経済が成長することなどは不可能かと思われます。

即ちこのままでは、政府が黒字化(緊縮)したまま、引き続き日本経済は低迷(国民は貧困化)するのです。

川崎市などの地方自治体もまた、緊縮政府に従い国民(市民)を貧しくすることに手を貸すのかどうか…

そこが問われてくることになります。