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議会報告 01 川崎市政

PM2.5と小児気管支喘息有病率の相関性2019/09/19    

過日、『川崎市内におけるPM2.5/光化学オキシダントと小児気管支喘息有病率の経年的変化の関連性』という学術論文が発表されました。

市政に責任をもつ川崎市議会議員の一人として、実に興味深い論文です。

当該論文は、川崎市における過去9年間のPM2.5と光化学オキシダントといった大気汚染物質濃度の経年推移と小児(0〜14歳)の気管支喘息(以下、小児喘息)の有病率(以下、小児喘息有病率)の経年推移との関連性について、臨港部重工業地帯という後背地域を有し多くの幹線道路が走る川崎市川崎区とそこから12km離れている郊外型の住宅地域である川崎市高津区との間での比較研究を行ったものです。

著作権に触れない範囲で、少しだけ内容をご紹介させて頂きます。

論文によれば、川崎区と高津区におけるPM2.5濃度と光化学オキシダント濃度の経年推移は高い相関関係が認めらる一方、川崎区と高津区の間には小児喘息有病率の増減の傾向に関連性を見いだせず、相関関係も統計的に有意な値とは言い難いものだったとのことです。

また、川崎区と高津区それぞれの小児喘息有病率とそれぞれのPM2.5濃度については、統計的に有意な相関関係も確認できず、光化学オキシダントについても同様の結果だったようです。

なお、小児のうち学童についても上記と同様な傾向が認められたことから「PM2.5と光化学オキシダント濃度と小児喘息有病率との間に関連性は認められないと推測できる」という結論が導き出されています。

さて、私が市議会で何度も指摘してきたとおり、川崎市の大気汚染濃度の改善具合は昭和40年代において既に他年並みの水準にまで改善しています。

にもかかわらず、気管支喘息の有病率や有症率が上昇していることに、常々疑問をもっておりました。

当たり前の話ですが、正しい対処を行うためには、まずは原因を正しく認識する必要があります。

原因を誤認しつづければ、事態は益々悪化する一方です。

私は、喘息患者及びすべてのアレルギー疾患患者に対する「標準治療の均霑化」(標準治療の普及・啓発)の必要性を川崎市議会で執拗に訴えています。

それを実現するための「アレルギー対策基本条例」の制定をも求めています。

残念ながら現行の「川崎市ぜん息患者医療費助成制度条例」は、その第一条で「アレルギー対策」を謳っておきながら喘息患者しかその対象になっていません。

よって、すべてのアレルギー疾患患者を対象にした「標準治療の均霑化」と「医療費の助成」が具現化されるよう、ひきつづき議会で提言していく所存です。

そして一刻も早く、喘息患者はもちろん、川崎市に住むすべてのアレルギー疾患患者が市内のどこの病院に行っても必ず標準治療を受診することのできる川崎市にしたい。

前述した論文は、その活動の大きな援軍となるものです。