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議会報告 01 川崎市政

悪徳業者より許せない人たち2019/09/17    

過日の台風15号により被災している千葉県の復旧作業が遅々として進んでいません。

大停電から既に9日目を迎えていますが、とりわけ県内山沿いの復旧作業の遅れが顕著です。

台風による住宅被害は、全壊が3棟、半壊が5棟、一部破損が2,779棟とのことでしたが、富津市や南房総市が新たに被害報告したところ総計が前日に比べて倍以上に増回してしまったのだとか。

鋸南町や館山市などの13市町村では未だ全容がつかめていない状況です。

停電被害は今朝6時の段階で未だ約6万6000軒にも及んでおり、電柱の倒壊や破損は2000本にも及んでいるとのことですが、この数字ですら東電として把握できないことから、あくまでも経産省(13日の会見)による推計です。

要するに復旧作業の遅れどころか、千葉県の被災は全容の把握すらできていない深刻な状況なのです。

印西市では一旦は電気が復旧したものの、雨で傾いた電線にもたれかかってしまい再び停電になってしまったそうです。

冷蔵庫の電源が切れるのですから、せっかく買ってきた食料が再び無駄になってしまったことでしょう。

電気のない生活に苦しむ被災者のためにと、とりあえず東電は40台の電気自動車を千葉県の被災地に送り込みましたが、むろん無いよりはいい。

とはいえ、とてもとても40台では足らない。

このような事態に至っていることから、さっそく自治体や東電の初動対処の遅れが指摘されていますが、あえて言おう。

ろくな調査もせずイメージだけで「公務員は無駄だから削れ」だの、エネルギー安全保障を無視したままに「原発は今すぐ止めろ」だの、脆弱化したインフラや災害安全保障のことなど考慮することもなく「税金を食いつぶす公共事業は無駄」だのと無責任なレッテル貼りをしてきた来た人たちに「初動対処云々」を指摘する資格などない。

災害対応には、自治体をはじめ各種行政機関や東電及び地元の土建業者などの連携が必要です。

またその前提として、各種行政機関、東電をはじめ地元土建業者などには、それぞれの「ヒト」「モノ」「技術」の力が蓄積として備わっていなければなりません。

いざという時、どんなにおカネがあったところで、これらの蓄積がなければ話にならず、迅速に被災者を救うことは不可能です。

だからこそ大切なのは「おカネじゃない…」のです。

ヒト、モノ、技術という「供給能力」なのです。

平成に入ってからの緊縮財政政治は、何をもって「無駄」とするのかの定義を曖昧にしたまま、たんに「無駄を削れ」の号令のもとに悉く「おカネ」のみを優先し続け、国民の安全を守るために必要なこれら大切な供給能力(ヒト・モノ・技術)を毀損してきたのです。

いま被災している千葉県では、屋根の補修が間に合っていないご高齢の被災者が詐欺まがいの業者の餌食になられています。

「現金 即修理」を謳い、「雨が降ってきたら大変ですよ」と言って営業をしかけ、屋根にブルーシートを覆って養生テープを貼っただけで、なんと18万円を請求しているといいます。

養生テープといっても、ご承知のとおり簡易な粘着テープですので、強風が吹けば簡単に剥がれてしまいます。

業者は18万円を受け取ると、そのままドロン。

電話をかけてもつながらないという。

公共事業を削減し良質な業者を潰していけば、当然のことながらこの種の悪質業者が蔓延ることになります。

この種の悪質な業者(もはや業者かどうかもわからない)の餌食になるのは、いつも弱い立場にある人たちです。

悪徳業者も許せませんが、もっと許せないのは、「おカネが大事」と言って無責任に供給能力削減に手を貸してきた人たちが何の責任もとらないことです。

去る9月12日の川崎市議会の代表質問で、ある会派が次のようの趣旨の発言をされました。

「新庁舎建設のための費用は、現在、毎年かかっている民間ビルの賃貸料約10億円の50年分にも相当する。だから新庁舎建設など中止しろ…」

新庁舎建設は、むろん災害時にも万全な対処を可能にするためのものです。

現在のように近隣の民間ビルに間借りしている行政機能は、残念ながら災害時には機能しません。

そもそも民間ビルは災害時には使用できません。

であるからこそ、現在のように民間ビルに分散している行政の中枢機能を、一刻も早く災害時に対応できる庁舎に移すことが急がれています。

「このまま民間ビルを間借りしていればいいじゃないか…」と主張している会派もまた、いざ災害が発生したとき何の責任もとらないでしょう。