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議会報告 01 川崎市政

「(仮称)川崎市差別のない人権尊重の街づくり条例」 #3
放置すれば、再び『人権擁護法案』を求める機運が…
2019/09/08    

平成28年6月2日に横浜地方裁判所川崎支部が「デモ禁止の仮処分決定」を下し、翌日の6月3日には国においても『本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律』(以下「差別解消法」という。)が施行されました。

これらは明らかに、前述(9月6日の当ブログ)した二つのデモ(平成27年11月8日と平成28年1月31日のデモ)が転機となってのことです。

因みに、この「差別解消法」を、数年前にその成立が危惧された、いわゆる『人権擁護法案』の焼き直し法ではないかと懸念するむきもありますが、その条文を読む限りあくまでも理念法ですので焼き直し法とは言い難いと思います。

今回、川崎市が示した「(仮称)川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」の素案は、基本的に「差別解消法」に準拠しています。

準拠されていないのは、いわゆる「罰則規定」の部分です。

この罰則規定については、メディアを中心に「言論の自由」の侵害が危惧されているところです。

川崎市当局によれば、この条例が対象としているのは、あくまでも「デモや街頭での演説における本邦外出身者に対する不当な差別的言動」であり、デモや街頭以外の、例えばネットやSNSでの投稿は対象としていない、とのことです。

なお、公共空間におけるデモや街頭での発言を、もしも川崎市当局が不当と判断(「差別解消法」の規定に基づくほか、更に一定の要件を設け限定を加えて判断)した場合は、次のような条例上の手続きがとられるとのこと。

まず、市長は「差別防止対策等審査会」の意見を聴き、条例上の違反行為を行わないように対象者に「勧告」を行う → 対象者がその勧告に従わなかった場合、市長は再び「差別防止対策等審査会」の意見を聴き、条例上の違反行為を行わないように今度は「命令」を下す → それでも対象者が従わなかった場合、市長は対象者の氏名又は団体の名称、住所、団体の代表者等の氏名のほか、命令の内容その他規則で定める事項を公表する → そこではじめて市長は対象者を刑事告発することとなり、検察当局が起訴するかどうかの判断をし、起訴した場合、裁判所が罰則の是非を決定するという流れです。

基本的に私は、本来このような条例はないほうがよいと考えております。

しかしながら、川崎市で起きているような「悍ましきデモ騒ぎ」をこのまま放置しておけば、川崎市の都市イメージを損ねることになるとして、市長は全国初となる「罰則付き条例」の制定を決心したのだと推察します。

そして私が最も危惧しているのは、今回のような「悍ましきデモ騒ぎ」を行政が放置してしまうことで、やがてまたかつての『人権擁護法案』のような、川崎市の条例素案など問題にならないほどの恐ろしき規制法令を求める機運が高まりかねないことです。

明日につづく…