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議会報告 02 政治・経済

経済も金融も、詰まるところは「政治」で動く2019/08/31    

つい2〜3日前のことでしたが、ふと電話をとると、FX(外国為替証拠金取引)の営業電話でした。

当方、この種の金融商品にはまったく欲も興味もないので、適当にあしらって電話を切りました。

ただ、営業トークを聞いていて一つおもしろかったことがありました。

その営業マンによれば「過去、消費税を導入した1989年、そして税率を5%に引き上げた1997年、さらに税率を8%引き上げた2014年、いずれもその後の約1〜2年間にかけて必ず為替相場が円安になっています…だから…10月に消費税率が引き上げるまえにFXを買ってみてはどうか?」とのことでした。

電話を切ってのち、さっそく過去の為替相場(実質実効為替レート)を調べてみました。

なるほど、たしかに消費税が導入された1989年、税率が5%に引き上げられた1997年、そして8%に引き上げられた2014年、いずれもその後1〜2年は「円安」になっています。

とはいえ、円安になった背景にはそれぞれの理由がありましょう。

例えば、消費税を導入した1989年の年末、株式相場は史上最高の高値をつけて大納会を終え、翌年からは一気に下落しはじめました。

いわゆる「バブル崩壊」です。

次いで、税率を5%へと引き上げた1997年は、日本がデフレに突入した年です。

消費需要(景気)の落ち込みから各種の経済統計が悪化し、その結果として株価が売られて海外投資家が一気に「円」を売ったのかも知れません。

8%へと引き上げた2014年の前年(2013年)には、黒田日銀による大規模な量的金融緩和がはじまっています。

大量の緩和マネーが為替相場でドルに向かって円安が進んだことは明らかです。

ちなみに、円安で割安となった日本株が海外投資家によって買われて日経平均は上昇しました。

といっても、残念ながらどなんなに株やドルが買われたところで、GDP(実体経済)にはほとんど関係はありません。

なにしろ「株」が買われようが「ドル」が買われようが、あるいは「土地」が買われようが、それらは悉くGDPの投資項目にも消費項目にも入りません。(金融機関や不動産会社の手数料だけは別)

その証拠に、どんなに株価(日経平均株価)は上昇しようとも、モノやサービスの価格、即ちインフレ率は一向に上昇していません。

このように一口に「円安」といっても、その要因として様々な仮設が立てられます。

その上でのことですが…

もしかすると、10月に消費税率が10%に引き上げられた後、さらなる実体経済(GDP)の落ち込みから、安倍政権は財政政策(国債発行=歳出拡大=景気対策)を打つかも知れません。

国債発行と政府支出の拡大は「新たなる通貨発行」になりますので、仮にその規模が大きいものであれば、「通貨安=物価高」となり金融市場では「円売り」(円安)圧力です。

むろん、財務省の強い抵抗によって、財政政策を打てないケースも充分に考えられます。

その一方、もしかすると米中貿易戦争の悪化、及びブレグジット(英国のEU離脱)などの政治問題が重なって、リスク・オフとなったグローバルマネーが「円」に向かい、ひょっとすると「円高」になる可能性もあります。

このように経済や金融は、主として「政治」によって動きます。

ところが、その「政治(政局も含む)」の世界ほど、不確実性が高く予測困難なものはありません。

相場を予測する難しさは、そこにあります。

もしも政治を完璧に予測できる人がいたとしたら、その人はあらゆる金融商品で儲けることができるのではないでしょうか。