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議会報告 01 川崎市政

川崎市の市内GDPは日本の輸出額に相関する2019/08/24    

昨日のブログでもご紹介させて頂きましたとおり、欧米各国の長期金利が低下しています。

この20年間、我が国がそうであるように、総需要が不足するデフレ経済は企業の投資(借り入れ)意欲を減退させ銀行貸し出しを縮小させます。

長期資金の運用先に困った銀行は、しかたなく安全資産である国債を購入するわけです。

国債は、買われれば買われるほどに価値が上昇する一方で、国債金利(利回り)を低下させます。

直近(8月24日am9:00時点)でみますと、各国の10年債利回りは昨日よりも更に低下しています。

日本 -0.234%

アメリカ 1.533%

カナダ 1.172%

イギリス 0.474%

ドイツ -0.678%

オーストラリア 0.894%

要するに、世界的なデフレ化といっていい。

それにしても、我が国と並び「緊縮財政の権化」であるドイツのマイナスぶりも凄いですね。

加えて金融市場では、いわゆる「リスク・オフ」によって、行き場を失ったグローバルマネーが安全資産である“円”に向かっていることが、昨今の円高(株安)の背景にあるようです。

因みに「クニがハタンするぅ〜」と言われて久しい我が国が発行する通貨(円)は、金融市場においては紛れもない「安全資産」なのです。

さて、資金循環的にみますと、一国の経済が成長するには、いずれかの経済主体による収入以上の支出が不可欠です。

もしも「政府」「企業」「家計」「海外」という全ての経済主体が貯蓄(支出減、収入過多)に走ったら、まちがいなく経済はクラッシュ(急激なGDPの縮小)します。

誰かの所得(黒字)は、誰かの支出(赤字)によって創出されるのですから…

デフレによって企業が内部留保を貯めるほどに借り入れを起こさないが故に、かわって政府が支出(借金)を拡大することで経済を下支えしてきました。

上のグラフのとおり、バブル崩壊以降、デフレの中で負債を拡大してきたのは企業ではなく政府なのですが、残念ながら安倍政権による恐ろしいほどの緊縮財政によって今では「政府」さえもが貯蓄に走っています。

上のグラフの2013〜2018年をご覧ください。

急激な勢いで政府の赤字が減っています。

そこで、政府や企業にかわって赤字(支出過多)を創出してくれたのが、海外(外需)です。

しかしながら、前述のとおり世界経済事態がデフレ化しており、加えて米中貿易戦争なども深刻化する様相を呈していることから、日本の輸出にも黄色信号が灯っています。

おそらく来年には赤信号が点滅していることでしょう。

実は、川崎市の特徴として、本市の市内GDPは日本の輸出額に相関します。

下のグラフのとおり、相関係数は「0.86」です。(0.86はかなりの相関です)

即ち、外需停滞により日本の輸出が落ち込むと、市内GDPが落ち込んでしまい、更に市税収入も落ち込むことになります。

ご承知のとおり、市税収入は原則的に市内GDPに相関します。

そこで恐れらるのは、世界的デフレ → 外需縮小 → 市内GDP縮小 → 市税収入縮小 → だから川崎市も緊縮財政が必要、という馬鹿げた「緊縮サイクル」に突入することです。

ただでさえ川崎市議会には、常に「もっと緊縮財政を〜」と叫び続ける議員さんも多くおられますし…

デフレ期に行政が財政を引き締めると、ますます需要が減退して市内GDP(市税収入)を縮小させます。

行政は収支の均衡をはかるのではなく、市内経済の需要と供給の均衡をはかるべきです。

あくまでも財政は、その一つの手段に過ぎません。

但し、昨今の川崎市の場合、例えば武蔵小杉等の開発を中心に多く人口が流入していることから固定資産税収入が増えており、市内GDPと市税収入の相関率は暫し低下しています。

これはこれで実に不健全だと思います。

税収なるものは基本的に企業や個人の所得(GDP)に応じて徴収されるべきものであって、資産税に偏るのは邪道です。

即ち、市税収入は、あくまでも市内GDPに相関させ、市内GDP(市民所得)を増やすための行政施策を展開すべきです。