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議会報告 02 政治・経済

社会保障はおカネの問題じゃない2019/08/11    

「このままでは社会保障は破綻するぅ〜」と政府やメディアに脅されれば、消費税増税もやむ得ない、と思い込んでしまわれる国民の皆様も多いことでしょう。

例えば、膨らみ続ける医療費のグラフなどを見せつけられた日には、「日本財政破綻論(!?)」が説得力を持つのかも知れません。

しかしながら、「このままでは、日本の社会保障は破綻するぅ〜」は、事実ではありません。

家計簿的な発想にたつと、収入以上の支出が嵩めば、やがては貯金が尽きて受けたい医療サービスを受診できなくなってしまう、となるでしょう。

まずはここに、社会保障制度を家計簿に例えてしまう落とし穴があります。

冷静に考えて下さい。

社会保障制度は国家の話であって、家計の話ではありません。

とりわけ、国家と家計の大きな違いは「通貨発行権」の有無です。

むろん国家には通貨発行が有りますが、家計にはそれが無い。

そして国家に通貨発行権があるかぎり、おカネが尽きて国民が必要な医療サービスを受診できなくなる事態は起こり得ません。

よって問題のポイントは、断じておカネの話などではないのです。

確かに今後とも高齢化(少子化)がすすみ、医療需要が膨れ上がることは容易に想像されます。

ここで問題になるのはおカネではなく、医療の質的・量的な供給能力です。

膨れ上がる高齢者の医療需要を、減少していく現役世代(15〜64歳人口)の供給能力で満たすことができるのか否かです。

即ち、ひとりの現役世代生産者(供給者)が、稼ぐことのできる所得、つまりは生産できるモノやサービスの質と量を向上させることができるか否かの問題です。

これを「生産性の向上」といいます。

かつての日本がそうであったように、ふつうに生産性を向上させることができれば、医療のみならず、膨れ上がる高齢者需要に対応できる供給能力が維持されます。

維持されれば、国家の通貨発行権にも限りはありません。

ここでいう「かつての日本」とは、「デフレ突入前の日本」のことです。

因みに、高度成長期の我が国は、人口増に頼ることなく毎年「7%」の勢いで経済成長を成し遂げていました。

下のグラフのとおり、一人当たりの生産性を向上させていたからです。

といっても、これからの日本は、べつに高度経済成長並みでなくとも、わずか「1.5%」程度の生産性向上で充分にやっていけます。

であるからこそ、現今政治の「デフレ放置」がいかに罪深いことかが解かります。

何よりも、愚かなる「緊縮財政」が我が国のデフレ経済を更に深刻化させています。

医療についていえば、緊縮財政が「病床数」を減らし、我が国の医療供給能力を毀損しています。

こうした状態を放置しておくと、いざという時、せっかくおカネがあるのに肝心な「医療サービス」を受けることができない、という馬鹿げた事態に陥ることになります。