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議会報告 02 政治・経済

この人に聞く ?2019/08/09    

先日の参議院選挙で落選された藤巻健史(日本維新の会)さんが、「経済評論家」という肩書で今朝の経済番組にゲスト出演されていました。

落選して少しは反省でもしているのかと思ったら、相変わらずだった。

「日銀が国債を購入するのは財政ファイナンスだぁ〜」「異次元緩和で日銀の信頼が揺らいでいるぅ〜」「MMTはトンデモ理論で、こんなもの認めていたらハイパーインフレになるぅ〜」だと。

まず、ツッコミを入れておきますが…

この先生、おそらくは「財政ファイナンス」という言葉が日本にしか存在しない造語であることを知らない。

考えてみるがいい。

「財政」を英語で何というのか?

「ファイナンス」です。

よって「財政ファイナンス」を英語にしたら「ファイナンス ファイナンス」になってしまうだろうに!

国際社会にむけて、「日本政府はファイナンス ファイナンスしていま〜す」と言ってみろ…

「はぁ!?」と、不思議な顔をされるのが落ちです。

中央銀行が国債を購入することを、国際常識では「国債の貨幣化」と呼んでいます。

国債とは、政府の借用証書です。

中央銀行が購入した瞬間に「政府の借用証書」が「貨幣」に変わることから「国債の貨幣化」と呼ばれています。

例えば、金融機関が日銀に国債を売却すると、その分、金融機関が日銀にもっている当座預金の残高が増えます。

日銀当座預金もまた貨幣の一つなのです。

よって政府日銀は、これまで「ファイナンス ファイナンス」してきたのではなく、ふつうに「国債を日銀当座預金(貨幣)化」してきたに過ぎません。

もしも「貨幣量が増え過ぎた」と中央銀行が判断した場合、こんどは反対に中央銀行は国債を金融機関に売却することで貨幣を回収します。

これらは、自国通貨建てで国債を発行している国であれば、いずれの国でも行わている中央銀行の通常オペレーションです。

「国債の貨幣化」に、いったい何の問題があるのでしょうか。

そんなことより、問題の本質は、これだけの日銀当座預金(貨幣)を発行してきたにもかかわらず、依然としてインフレ率はゼロ%台に釘付けされ、日本経済がデフレにあることです。

答えは簡単で、貯まりに貯まった「日銀当座預金」を借りて使うことのできる経済主体(政府)が、よりによって「緊縮財政(PB黒字化目標)」を掲げて歳出を切り詰めてきたからです。

その歳出を「もっともっと切り詰めよ」と、愚かにも主張し続けてきた国会議員のお一人が、藤巻先生でした。

総需要(消費・投資)の不足するデフレ期に政府が歳出を切り詰めたてしまったら、経済は余計にデフレ化してしまうことを氏は知らない。

そうした常識を知らなかった為なのか、日銀が信任を失うまえに自分が信任を失ってしまったらしい。

下の二つのグラフを見て頂きたいと思います。

異次元緩和によって日銀の国債保有量が増えている一方で、日銀に国債を売却している民間銀行の保有比率が既に15%を割り込んでいます。

つまり、日銀が金融緩和で国債を購入するにも、政府が緊縮財政により国債を発行していないがために購入する国債が既に枯渇しています。

事実上、藤巻先生の心配されている「異次元緩和」はとっくに終了しています。

きのうのブログでも申し上げましたとおり、もう日銀には打つ手がないのです。

だからこそ政府(財政)の出番なのですが…

残念ながら何を訊いても藤巻先生からはそのような結論はでてこない。

そういえば、藤巻先生を呼んだ番組のゲストコーナー名は『この人に聞く』だった。

どうみても、聞く人を間違っていないか…