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議会報告 02 政治・経済

円高対策は「財政支出の拡大」で!2019/08/07    

一昨日の8月5日、米財務省は、貿易で有利になることを目的に中国は意図的に通貨を切り下げているとして「中国を為替操作国に指定した」と発表しました。

人民元の対ドル相場が1ドル=7元台に下落していたことから、トランプ大統領も「為替操作だ」との批判を強めていました。

要するに、米国の関税制裁で減った貿易利益を「中国は為替を操作することによって賄っている」と言いたいわけです。

さて、もともと中国の経済成長を支えてきたのは巨額な対米貿易黒字でした。

なお、中国の輸出依存は高く、下のグラフのとおり「18.1%」(2017年)もあり、2001年にWTOに加盟してからは一時「30%」を超えていたほどです。

因みに日本の輸出依存度は「14.1%」(2017年)です。

2010年6月に中国人民銀行が、米国の人民元切り上げ圧力に屈して「相場変動の柔軟性を高める」と発表するまでは、人民元の対米ドル相場は固定されていました。

しかしながら中国は、「高成長国」及び「貿易黒字大国」になったにもかかわらず、自国通貨である人民元を発効し、貿易黒字分の米ドルを買うことによって、2010年以降もなお「人民元」高をおさえてきたのだと思われます。

その結果、中国政府には大量の米ドルが貯蓄されています。

こうして蓄積されてきた政府や中央銀行が保有している外貨が、即ち「外貨準備高」です。

ご覧のとおりの勢いで中国の外貨準備高は増えてきたわけですが、そのポートフォイリオ(内訳)はおそらく米ドル比率がもっとも大きいのでしょう。(各国の外貨準備ポートフォリオは公表されていません)

中国は対外資産のうち、なんと外貨準備金が約「70%」を占めています。(日本のそれは「16%」程度)

一方、我が国の為替相場をみてみますと、対ドルで円高が進行しています。

前述のとおり、米中の通商政策を巡る対立が激化し通貨戦争の様相を帯びはじめているなか、世界経済の先行に不透明感が増していることから、ドル・円相場は「1ドル=105円」割れするのではないか、という状況です。

安全資産である「円」にグローバル資金が集中する、いわゆる「リスクオフ」です。

今朝の経済番組をみていましたら、一説には年内に100円の大台を割り込むのではないか、というリスクシナリオさえもあるようです。

さて、だからといって、我が国は中国のように為替を操作(円安介入)する必要などありません。

米国様からは「貿易黒字を圧縮しろ」と言われているのですから、喜んで内需拡大(財政出動の拡大=政府支出の拡大)をすればいい。

金融政策は財政政策の手段とはなり得ませんが、財政政策は通貨量を増やすという意味において立派な金融政策の手段となり得るのですから。

結果、デフレ経済は払拭され、インフレ率が正常値に戻り、実質賃金も上昇し企業投資も活発化します。

あまつさえ名目GDPが拡大することから政府税収も増えることになります。

それでいて、米国様から「日本は為替操作をしている」などと言われることなく円高を阻止することも可能です。

ぜひ、財政支出の拡大を!