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議会報告 02 政治・経済

緊縮満々の方針?!2019/07/26    

先月(6月21日)、内閣府から2019年「骨太の方針」が発表されました。

「骨太の方針」とは、内閣府が毎年発表しているもので、ときの内閣による経済財政運営と改革に関する「基本方針」です。

懲りず、今年もまた緊縮満々の基本方針となりました。

2019年「骨太の方針」は冒頭(第一章)から、財政面について次のように述べています。

「国・地方の基礎的財政収支(以下「PB」とい う。)の対GDP比は、2012 年度の▲5.5%から 2018 年度には▲2.8%に縮小する見込 みである」

まず、とりあえず突っ込んでおきますが2018年に「PB赤字を縮小する見込み」ということは「PB黒字を拡大する見込み」即ち「国民赤字を拡大する見込み」ということです。

スティファニー・ケルトン教授が述べておられますように「政府黒字=国民赤字」であり「政府赤字=国民黒字」ですから!

さらに「骨太の方針」は、次のように続きます。

「また、新経済・財政再生計画(2019~25 年度)を定め、団塊の世代が 75 歳に 入り始める 2022 年までの3年間を「基盤強化期間」(2019~21 年度)と位置付け、令和元年度予算から目安に沿った予算編成を行うなど、引き続き経済再生と財政健全化に着実に取り組む…」

…のだそうです。

ポイントは、「引き続き経済再生と財政健全化に着実に取り組む…」の部分です。

ここで言う「経済再生」とは、デフレからの完全脱却(政府は脱却しつつあるとしていますが現実にはもろにデフレ!)を意味しているのだと思われますが、デフレ脱却と財政再建化(PB黒字化)を同時に達成することは物理的に不可能です。

デフレ下で民間部門を赤字(政府は黒字)にすると、政府のみならず民間の消費と投資までもが減退しますので、結果としてGDPは拡大せず税収は増えません。

税収は、あくまでもGDPに比例(相関)するのであって、税率には比例(相関)しない。

つまりPB黒字化は、政府によるデフレ化政策であり、国民貧困化政策であり、国家小国化政策です。

因みに、各国の2018年政府支出を2001年比でみますと、次のようなグラフになります。

2001年比で、ほぼ「1倍」なのは日本だけ。

例えば、ギリシャとイタリアは、EUからの厳しい締付けで財政出動できず、デフレと税収減(財政難)から抜け出せいのは周知のとおりです。

なお、EU勝ち組みのドイツは緊縮財政のツケを、EU負け組のギリシャやイタリアなどに対する経常黒字で穴埋めしています。

ユーロ加盟国のような共通通貨の制約を受けない日本が、バカみたいにPB黒字化に固執し、デフレを長期化させ、国民を貧困化させ、国を衰退させているのは実に滑稽であり情けないことです。

我が国は自国通貨(円)建てで国債発行(通貨発行)できる国なのです。

インフレ率(供給能力)以外の財政制約などありません。

よって、一刻も早く「PB黒字化目標」を破棄すべきです。

低インフレ率で苦しむ我が国に求められているのは、あくまでもの需要と供給の均衡(デフレ脱却)であって、財政収支の均衡ではない。