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議会報告 02 政治・経済

改憲勢力よりも「反緊縮財政勢力」が必要だ!2019/07/22    

第25回参院選挙が終わりました。

与党(自民党と公明党)が、改選過半数の63議席を上回ったことで、安倍内閣が民主的に信任された形となりました。

今後、安倍総理は、内閣改造及び党役員人事を刷新し、改憲などを見据えた布陣をとることになります。

また、与党が勝利したことで、総理が公約に掲げた「消費税増税(8%→10%)」が国民から信任を得たことにもなりますので、これにより税率引き上げは予定どおりに実施されることが確定です。

多くのメディアは、憲法改正に前向きな自民、公明、維新などのいわゆる「改憲勢力」が合計85議席を下回り、即ち非改選と合わせ改憲の発議に必要な全議席の3分の2を下回ったことに注目していますが、私が注目したのは「反緊縮財政勢力」の動向でした。

残念ながら我が国においては、反緊縮財政勢力はまだまだ少数です。

地方行政を含め、現今日本の国内政治における最大のネックは、「緊縮財政」です。

国民を貧困化させ、国を発展途上国化させているデフレ経済が長期化しているのも、その根本原因は「緊縮財政」にあります。

むろん、消費税率の引き上げも「緊縮財政」、政府による防災・教育・防衛・科学技術などの各種投資が減退しているのも「緊縮財政」、診療報酬や介護報酬が引き下げられているのも「緊縮財政」、地方創生が思うように進まず東京への一極集中が続いているのも「緊縮財政」です。

緊縮財政とは、即ち「家計簿財政」と言っていい。

デフレになるほどの供給能力を有している日本においては、通貨発行権を有する政府に家計簿のような財政制約は存在しないにもかかわらず、多くの政治家たちの不勉強により、家計簿的な緊縮財政が現実の政治において本気で実践されてきたのですから空恐ろしい。

信じられないかもしれませんが、通貨発行権をもつ政府はインフレ率が許す限りにおいて「無」から財源を捻出することが可能なのです。

現に、そのようにしてこれまで通貨(国債)は発行されてきたのです。

因みに、政府の「国債発行残高」(債務残高)とは、それ即ち政府がこれまで発行してきたおカネ(通貨)の総額と思っていただいて結構です。

経済規模が拡大していけば、自然に通貨発行量(政府債務)も増えていくのは当然です。

このように言われると「じゃぁなんで政府は税金を集めているの?」という疑問が生じることでしょう。

お答えします。

徴税は、財源確保の手段ではありません。

租税とは、①インフレ率を調整し、②国民間の所得格差を是正し、③何らかの政策誘導を図るための政策手段であって、けっして財源確保のための手段ではないのです。

それを多くの政治家たちが、徴税(租税)を財源確保の手段であると誤解しています。

今回の参議院選挙でも、候補者たちの「国民の皆さんが収めた税金を大切に使っていきまーす」みたいな蒙昧発言が相次いでいました。

この種の人たちの貨幣観は、まちがいなく「金属貨幣」(貨幣の値打ちは何らかの貴金属に裏付けられているという誤った貨幣観)です。

しかしながら、現実の貨幣は、何らの貴金属にも裏付けられていない「信用貨幣」です。

信用貨幣であるからこそ、通貨発行権を有する政府はインフレ率以外の財政制約を受けないのです。

こうした正しい貨幣観をもつことができれば、デフレ下の「緊縮財政」がいかに愚かな国是であるかが解かります。

改憲勢力が3分の2を上回ったところで、おそらく国の政治は今と何ら変わることがないでしょう。

そもそも占領憲法に「自衛隊」を明記しただけで、いったい何が変わるのか!?

むしろ現状の矛盾を固定化し事態を悪化させるだけではないのか!

それよりも、正しい貨幣観をもった「反緊縮財政勢力」が2分の1を超えただけで、この国の経済は確実に良い方向に進んでいくものと私は確信しています。