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議会報告 02 政治・経済

自国の安全保障をも脅かす「緊縮財政」2019/07/15    

中東・ホルムズ海峡は、日本が輸入する原油のおよそ8割が通過します。

まさに我が国にとってはエネルギーの「生命線」だから個別的自衛権を発動し自衛隊をホルムズ海峡に派遣すべきだ、という意見もあります。

この種の意見は個別的自衛権なら憲法違反にならないだろうとする苦肉の策のようですが、イランが本気でホルムズ海峡を通過する日本船籍のタンカーや海上自衛隊に火力を集中させた場合、日本はあの広大なイラン領に展開する海軍基地、ミサイル基地、砲兵陣地等を独力で制圧する能力など有していません。

だからこそ、日量1000バレルの石油が通過するホルムズ海峡の秩序を、各国が共同して維持(防衛)したほうが余程に現実的だと思います。

その共同防衛のことを「集団安保措置」といい、米国はそれを「有志連合でやろうよ」と言っています。

むろん我が国は、その有志連合という名の集団安保措置に積極的に参加すべきです。

このことは、何の留保事項もつけず国連に加盟した主権国家としての責務であり、繰り返し申し上げておりますように、現行憲法(=占領憲法)は集団安保措置に関わる武力行使を禁止しているわけではありません。

残念ながら現在の日本では、とかく特定国家に対する対処・抑止力としての軍事力だけが議論されがちですが、国際秩序を維持する一員、即ち集団安保の一員としての責務(国連憲章第2条)を果たすための議論が今こそ求められています。

例えば米国は、集団安保に参加する各国に対し「GDP比2%の軍事支出(防衛費支出)」を呼びかけています。

第二次安倍政権が発足して以降、防衛予算が徐々に増えはじめていることに対し「日本は軍事大国化している」みたいに騒ぎ立てている人達がおられますが、防衛費を絶対値でみてもあまり意味がありません。

あくまでもGDP比でみるべきです。

ナチスの苦い経験から平和主義をことさらに唱えるあの緊縮財政至上主義のドイツ(GDP比 1.2%)でさえ、「欧州が米国から独立的な防衛力を備えるため!」を理由(口実?)にして国防支出を増額しようとしています。

ドイツに勝るとも劣らない緊縮財政至上主義の我が国は、対GDP比で防衛費をみるとわずか「0.9%」であり、世界ランクで第120位です。

しかも、我が国の防衛費(約5兆円)のうち約2兆円は国庫債務負担行為による後年度負担(過去からの歳出化予算)であり、あまつさえ古い装備品の故障が多くなっており維持費の比率も年々増えています。

これまで、こうした予算の不足分を人件費・糧食費・一般物件費の削減で補ってきましたが、いまやそれらのスクラップ財源をも失っており、施設のトイレットペーパーさえも自衛隊員の私費で賄われている始末です。

プライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化の名のもとに行われている馬鹿げた「緊縮財政」が、我が国の安全保障を危うくしています。