〒214-0012
川崎市多摩区中野島3-15-38-403
TEL:044-934-3302 / FAX:044-934-3725



議会報告 02 政治・経済

有志連合へ参加は「責務」2019/07/11    

米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長が9日、「ホルムズ海峡などで民間の船の安全を確保するため、同盟国と有志連合をつくれないか多くの国と協議している」と述べました。

これを受け日本政府は、協力ができるかできないか、あるいは協力する場合のあり方について検討を始めたとのことです。

さっそく朝日新聞が「参加には法的な高い壁も…」として、参加には否定的な見解記事を載せています。

『ホルムズ海峡の有志連合 日本の参加には法的に高い壁も
https://www.asahi.com/articles/ASM7B6KJXM7BUTFK01S.html
米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長がホルムズ海峡などの安全確保に向けて有志連合を結成する考えを明らかにしたことについて、複数の防衛省関係者は10日、現時点では米側から打診はないと説明した。米側から参加を求められる公算は大きく、対応を検討しているとみられるが、現状では法的なハードルも高い。(後略)』

さて、ちょっと古い話ですが、1890(明治23)年の第一回帝国議会において、当時の内閣総理大臣・山県有朋が次のような演説をしています。

「主権線のみならず、主権線の安危に密着の関係にある利益線をも守護しなければならない」

ここで言う「主権線」とは、日本の…
①領土領域
②国民
③歴史・文化・伝統・名誉
…などを指し、これらは日本という国家が独力で防衛しなければならない、と山県有朋は言っています。

一方、主権線の安危に密着の関係にある「利益線」というのは、シーレーン(海上輸送路)及び領域内に埋蔵している地下資源、あるいは海外にもっている経済的権益のことを指します。

当時の帝国主義世界は、主権線だろうが利益線だろうが悉くその国が独力で護り抜いていかなければならない過酷な時代でした。

それができない国は、白人列強の植民地と化したのです。

我が日本国は列強の侵略を阻み、1945(昭和20)年の敗戦まで立派に独力で護り抜いてきたのです。

そして大東亜戦争の終了とともに帝国主義時代も終わりを告げ、「利益線」は各国にとって独占できない国益となり、世界共有のものとして各国が協力して護らなければならない時代に入りました。

共同防衛の方法には、共助(集団的自衛)によるもの、あるいは公助(集団安保)によるものの二種類があります。

つまり現代は、「主権」は自力(自助)で、「利益」は国際協力(共助・公助)で護ることが必要な時代になったわけです。

よって、国際協力(共助・公助)に参加しない国は「利己的な国」(一国平和主義)とされ国際社会から孤立することになります。

これまで、各国の努力による国際秩序(公助)の恩恵を受けつつ、憲法9条などを理由に公助(集団安保)への参加に消極的であった我が国は、果たして世界からどのように見られているのでしょうか。

少なくともトランプ米大統領は「利己的な国」だと思っているようです。

国際連合とは、紛れもなく集団安保(公助)の組織です。

それを米国が主導しようが、公助の枠組みが「有志連合」と名前を変えようが、何の留保事項もつけずに国連(集団安保)に加盟した以上、我が国は積極的に公助(集団安保)に参加すべきです。

因みに、現代の国際常識においては、集団的自衛(共助)はあくまでも集団安保(公助)を補完するための権利として解釈されています。

集団的自衛(共助)は「権利」であるのに対し、集団安保(公助)は果たさねばならない「責務」なのです。

そして、現行憲法(占領憲法)のどこに、集団安保(公助)の責務遂行を否定する条文があるのか!