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議会報告 01 川崎市政

必ずしも「人口は増えればいい」というのものではない(後編)2019/07/01    

ちょうど昨年の今頃、政府の地震調査委員会は、30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を示す「全国地震動予測地図」を公表しました。

これによれば、過日のブログでも申し上げましたとおり、川崎市や東京都での発生確率は80%を超えてます。

30年以内に80%以上の発生確立ということは、今日明日にも発生してもおかしくないというレベルです。

およそ3,500万人の人口を擁するメガロポリスに震度6弱以上の地震が発生すれば、甚大な被害は避けられず想像するだけで恐ろしい。

東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)から地方への人口分散が求められている所以です。

なのに…

国民の生命と財産を守る責務を負うべき区長が「多摩区も中原区にみたいに人口を増やしたい」などと中二病みたいに触れ回られたら、さすがに苦言を呈せざるを得なかったわけです。

それから、もうひとつ。

必ずしも「人口が減る = 街が発展しない」ではありません。

人口が増えなければ社会が発展しないというのは妄想で、産業革命以前の発想です。

産業革命以前は、生産に必要なリソースは主として「ヒト」と「土地」に限られていました。

そのため「ヒト」や「土地」を増やす以外には、生産量を拡大する術がありませんでした。

ところが産業革命以降、「生産資産(=資本)」という新たな生産リソースが加わったことで、必ずしも「ヒト」や「土地」が増えずとも生産量を飛躍的に拡大することが可能になりました。

人を増やさずに生産量が拡大すると、当然のことながら一人あたりの生産量が拡大します。

下のグラフをご覧ください。

市民一人あたりのGDP(市内総生産)を政令指定都市で比較すると、本市のそれは下から4番目です。

川崎市の人口は増えつつも、相対的には必ずしも生産性が高いとはいえません。

「生産性の向上」は「 一人あたりの所得の向上」を意味しますので、本来、行政が目指すべきは一人あたりのGDPを引き上げることであって、必ずしも人口を増やすことではありません。

したがって、川崎市のような東京圏の一角をなす大都市自治体は、一人あたりの生産性を高めつつ、徐々に流入人口を地方に分散していく政策をとるべきと考えます。

生産性を高めるために必要な政策とは、むろん投資です。

一方、地方への人口分散は国家政策として推進するべき課題かと思われます。