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議会報告 02 政治・経済

「長生きしたかったら2,000万円を用意しろ」と言うのであれば…2019/06/24    

企業や家計が、それぞれの投資や消費を抑制するとGDP(需要)が落ち込んで景気は悪化します。

GDPには「三面等価一致の原則」というのがあって、需要と所得と生産は常に一致しますので、需要の落ち込みは即ち国民所得の落ち込みを意味します。

地元の飲食店や商店街を歩いていると、10月に予定されている消費税増税(8%→10%)がいよいよ現実味を帯びてきたこともあってか、人通りの少なさ、あるいは閑散とした店内の雰囲気からか、感覚的にも景況の悪化を強く実感します。

少なくとも増税前の駆け込み需要などは未だ見られないようです。

企業や家計のみならず、通貨発行権と徴税権を有する政府までもが、まるで家計簿のように懐を引き締めて緊縮財政を続けているものだから、余計に需要がしぼんでいます。

加えて政府が「長生きしたかったら、2,000万円を用意しろ!」と、まるで誘拐犯が身代金を要求するようなアナウンス(結果的に)を国民にするものだら、余計に需要(投資と消費)が抑制されているように思われます。

ただ生産年齢(15〜64歳)人工比率の低下から人手が不足し、皮肉にもデフレ下での完全雇用が実現しつつあります。

さて、このように絶望的な環境に追い込まれつつあるなか、私たち日本国民は次の事実だけは絶対に頭に入れておくべきだと思います。

それは「政府が支出を拡大せず負債の返済に走ると、その分、国民の所得が減る」という事実です。

それを証明するのが、下のグラフです。

ご覧のとおり、1997年から2017年までのあいだに、家計預金は204兆円も増えました。

このグラフをみて「デフレによって家計が消費を減らしたから預金が貯まったのでは?」と誤解されている方々もおられますが、もしも家計が消費を抑制しただけならば家計預金は横ばいに推移するだけです。

事実は、横ばいではなく204兆円もの預金が増えています。

その最大の理由は、政府が負債を増やしてきたからです。

政府が負債を拡大すると、家計の預金は増えるんです。

しかしながら、204兆円の家計預金が増えたのは、政府が財政支出を拡大した結果として増えたのではなく、デフレによる税収不足を補うためにやむを得ず「赤字国債」を発行してきただけの消極的な話で、例えば建設、医療、介護、教育、科学技術、防衛等々、さまざまな分野への積極的な投資(政府による借金と支出)が為されていれば、とっくに我が国はデフレから脱却していたはずです。

それをせず、むしろ日本の政治は財務省に唆され「政府の借金返済」に走りました。

もしも国民に「長生きしたかったら2,000万円を用意しろ!」と言うのであれば、各国民の預金が2,000万円増えるまで、政府が歳出を拡大すればいい。

そうすれば、デフレを脱却することが可能となります。

制約があるとすれば、インフレ率だけ。

インフレ率が少なくとも5%を超えない限り(高度成長期は5%だったから)、政府債務(支出)の拡大は可能です。

例えインフレ率が限界に達しても、デフレを脱却し経済を成長軌道に乗せることさえできれば、国民の所得は年々増えていきますので、今よりも老後不安は緩和されるはずです。