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議会報告 01 川崎市政

「将来世代へのツケ」という誤解2019/06/20    

デフレ期であるにもかかわらず、「将来世代にツケを残すのかぁ〜」と言って政府財政の収支均衡(緊縮財政)を求める国会議員や地方議員たちは、経済や貨幣についての正しい理解に乏しい人たちです。

この手合の人たちは、今から400年以上も前のヨーロッパ封建時代と同じ思考です。

確かにあの時代の封建諸侯たちは、将来の税収を見込んで、それを担保に借金をして戦費を調達したり領土運営をしていました。

なぜなら当時の決済通貨が、金貨や銀貨の貴金属、即ち金属貨幣(商品貨幣)だったからです。

しかしながらその後、英国でゴールドスミスと呼ばれる金細工商たちが貴金属の裏付けのない金証手形を発行し、やがてイングランド銀行にほる信用貨幣(貴金属の裏付けのない貨幣)が発行されたことから、それまでの貨幣経済の様相は一変しました。

因みに、このときのゴールドスミスたちによる貴金属による裏付けのない借用証書の発行が、現在の「銀行制度」(信用創造)の起源です。

銀行は貴金属をかき集めなくとも「銀行預金」という通貨(銀行の借用証書)を手持ちの資金量の制約を受けることなく自由に発行できるようになったわけです。

さて、信用貨幣の出現によって、英国政府は将来の税収を担保に借金をせずとも資金調達することが可能になりました。

英国がフランスとの過酷な100年戦争を勝ち抜くことができたのは、このためです。

また信用貨幣の出現がなければ、英国に産業革命をもたらすことにもなかったでしょう。

フランスとの100年戦争を勝ち抜いた直後の英国の政府債務対GNP比率は、なんと288%でした。(因みに…今の日本のそれは約150%です)

その80年後、英国政府は288%だった政府債務対GNP比率を38%にまで圧縮しています。

そこで問題です。

英国政府は、いったいどのようにして38%にまで圧縮したのでしょうか?

正しい経済観と貨幣観を持ち合わせていない議員さんたちには、きっとお解りにならないことでしょう。

断っておきますが、まちがっても英国政府は80年間の「税収」で、即ち将来世代の税負担によって政府債務を返済したわけではありません。

むろん、借金を踏み倒したわけでもありません。